「このチームと出会えたから30歳まで本気の野球ができた」ハナマウイ元主将・梅澤孝弥
~ハナマウイは生き方にも大きな影響を与えてくれた
小学生でマリーンズ・ジュニア選出など、プロ野球選手を夢見る少年だった。千葉・東海大望洋高では他選手との体格差に圧倒されるも、「社会人野球のレジェンドを目指そう」と将来が定まった。大学中退など多くのことに直面しつつもハナマウイで自身の野球人生を全うした。 「ハナマウイでの野球は楽しかった。仕事の部分でも介護業に携わるきっかけになった。僕は人と接して喜んでもらうのが好きなのがわかった。公私両方で大きな影響を与えてくれた濃密な時間、僕にとっての青春でした」 「立ち上げすぐのチームが都市対抗に行けた。ハナマウイ出身でソフトバンク育成6位指名された川口冬弥のような選手もいる。クラブチームの環境は過酷だけど、やり方次第で可能性はゼロではない。今後のハナマウイに期待しています」 介護関係機材を扱う会社への転職が決まった。仕事がひと段落ついたら何らかの形で白球を追い続けたい思いも持っている。 「できれば硬式でプレーしたい。今までは黒子に徹してきたので、自分のやりたいように少しわがままにプレーしたい。好機では進塁打ではなく試合を決める打撃を考える。オーバーフェンスの本塁打も狙いたい(笑)」
野球を始めてからさまざまなことがあったが、中でもハナマウイの5年間は濃厚なものだった。時に思うこともあったが、「今となってはすべてがプラスになった」と語る。 「勝った?負けた?」を追いかけるために背負っていたものは下ろした。紆余曲折の野球人生、ここから先は別の意味で楽しい選手生活が待っているはず。梅澤孝弥、これからの野球人生に幸あれだ。 (取材/文/写真・山岡則夫、取材協力/写真・ハナマウイ・ベースボールクラブ)