ユナイテッドアローズ松崎善則社長「若者に選ばれる企業に、新販売員評価制度も導入」
2度目のコスメブランド挑戦、勝算はあるか
―今年1月にオリジナルコスメブランド「ユナイテッドアローズ ビューティー(UNITED ARROWS BEAUTY)」がデビュー。コスメブランドの立ち上げは2度目の挑戦ですね。 前回展開していたオリジナルスキンケアブランド「ジュース(JUICE)」の開発をした時は、簡単に言うと甘かったなと。我々はアパレルのセレクトショップなので、肌につけるものに「ユナイテッドアローズ」の名前を掲げると評価をしていただけないのではという考えから、社名とは全く関係のないブランド名にしたんですが、きちんとした研究調査に基づくものではなかったので、結果的にそれが全て当てずっぽうになってしまった。一度お休みをする中で、着るものに限らず「頭の上からつま先まではファッションとして捉えていこう」という考えに至った時に、コスメは欠かせない領域だというのは社内でも認識が一致していました。そこでもう一度ちゃんと時間をかけてマーケティングをしたところ「やはりユナイテッドアローズネームが信頼度も高い」ということで、「ユナイテッドアローズ ビューティー」の名前に決定しました。 ―前回のジュースの不振で「コスメはやらない」という選択肢はなかった? 今回も必ずうまくいくとは限らないかもしれませんが、トライ&エラーを繰り返しながら、時間をかけてしっかりやっていかなければと考えています。 ―今回は楽天市場などのECモールでも販売。戦略の狙いは? 価格帯の上、中、下のどれをやるかという議論がまず必要でした。デパコス(百貨店)は上の部分だと思うんですけど、 前回は中ぐらいの価格帯にチャレンジして中途半端になってしまったので、今回は比較的手頃な価格帯に設定しました。店舗を構えて運営する方法もあるとは思うんですけど、販路として考える上で一番活況なのが楽天市場やアマゾンなので、 そこを起点にマーケティングを考えていくというのが最初の方針でした。 ―競争ひしめく市場で熾烈な戦いになりそうです。 そうですね。まずは前回の反省を活かして強めの販売促進をしていかなきゃいけないなと。若手メンバーが戦略を構築してくれているので、ターゲットとなるお客様にあったやり方でできるのではと期待しています。 ―将来的な目標は? 曖昧な回答になってしまいますが、アパレルブランドを1つ立ち上げるぐらいの目標値は持ちたいなと思っています。時間をかけて準主力ブランドぐらいにはしたいですね。