都知事選を前に「蓮舫叩き」が盛り上がる事情、小池氏は出馬表明を遅らせ「公務に専念」と沈黙
演説会がメディアのニュースなどで報じられると、ネットを中心に「投票の呼びかけができるのは選挙中だけ。事前運動の公選法違反!」と問題視する声が噴出。立花孝志・NHK党党首も5日に自身のユーチューブで「明らかな公選法違反。蓮舫さんはそれなりの報いを受けると思う」と断罪した。 そうした状況も踏まえてか、小池氏は「公務に専念」とひたすら沈黙を守る。注目の出馬表明も関係者の間では「都議会最終日の12日か、14日の定例会見というギリギリのタイミングになる」とみる向きが多い。しかも、「出馬表明後も公務優先で、街頭演説などを自粛することで、蓮舫氏との違いを際立たせる戦略」(側近)だとされる。
そもそも、これまで都知事選で現職が負けた例はなく、「アンチも多いとされる蓮舫氏は、無党派層の取り込みにも苦労するはず」(選挙アナリスト)との見方が多い。このため「選挙戦が『静の小池と動の蓮舫』という構図になれば、一連の“蓮舫叩き”が勝敗を左右しかねない状況」(同)という歪んだ戦いになりかねないのが実態だ。
泉 宏 :政治ジャーナリスト