都知事選を前に「蓮舫叩き」が盛り上がる事情、小池氏は出馬表明を遅らせ「公務に専念」と沈黙
その後小池氏は、旧新進党、旧自由党、旧保守党を渡り歩き、2002年末に自民党入り。女性初の防衛相などを歴任した後、2008年の自民党総裁選女性として初めて出馬し、その後これも女性初の党総務会長に起用されたことで、「女性初の首相候補」との呼び名が定着した。しかし、2016年6月に当時の舛添要一東京都知事が辞職すると、自民に反旗を翻す形で出馬して圧勝、2020年の再選を経て、今回3選に挑むことになる。
■「似た者同士」の対決、“空中戦”が勝敗のカギに こうしてみると小池、蓮舫両氏は「国民的人気を誇る一方で、さまざまな批判にもさらされてきた、まさに似た者同士」(政治ジャーナリスト)。しかも、1100万人の有権者をかかえる巨大都市での選挙戦は「両氏が得意とする“空中戦”で勝敗が決する」(同)ことは間違いない。だからこそ、「多くのメディアがことさら両氏の抱える『負の要因』をあげつらって、面白おかしく騒ぎ立てる事態」(選挙アナリスト)となっているのだ。
その中で、今週発売の有力週刊誌も一斉に「小池VS蓮舫」関連の特集記事を大々的に掲載。それぞれの「大見出し」をみると、まず週刊文春が「立憲議員が告発『責任転嫁名人』『協調性ゼロ』―『蓮舫の本性』」と蓮舫氏のさまざまな醜聞を列挙している。 一方、週刊新潮は「『たぬきときつねの化かし合いー『小池百合子』VS『蓮舫』・都知事選“5つの争点”』と題し、小池氏の学歴詐称疑惑と、蓮舫氏の「二重国籍問題」を「脛に傷はどちらが深い」と揶揄している。さらに、週刊ポストも「蓮舫“息子が自民党入り”騒動に決着!?」と息子と母親の直撃取材を掲載。その一方で、ネット上では蓮舫氏が2日に有楽町で行った街頭演説会での公選法違反疑惑がトレンド上位となった。
この街頭演説会は、蓮舫氏が出馬表明後初めて東京・有楽町で行ったもの。報道陣や聴衆が雨に濡れて聴く中、蓮舫氏が屋根の下で演説したことが“女王様演説会”などと批判され、馬場伸幸・維新代表も「X」(旧ツイッター)に「自分達は濡れないところで演説をやる、というところがこの方々の普段の政治姿勢に現れていると感じるのは小生だけでしょうか?」と書き込んだ。 ■“女王様演説会”に公選法違反疑惑噴出 しかも、この演説会で蓮舫氏が「七夕に予定されている都知事選に蓮舫は挑戦します。皆さんのご支援、どうかよろしくお願いします」とあいさつ、応援に駆け付けた枝野幸男・立憲前代表も「みんなが安心して住める東京、日本をつくっていきましょう。そのために蓮舫さんを勝たせましょう」とエールを送ったことも問題視された。