在原業平もハマった⁉ 七夕伝説を満喫できる仰天パワースポット!
織姫を祀る機物神社
続いての七夕スポットは、機物神社。天棚機比売大神(あまのたなばたひめおおかみ)=織姫を祀る神社で、その起源は「秦者(はたもの)」を祀る社と言われている。「秦者」とは5~6世紀頃、養蚕布織の技術を携え渡来した秦(はた)氏のことで、この近くに定住したんやそう。七夕伝説が中国由来であること、機織りの技術を持つ渡来人がこの地に暮らしていたことを考えると、ますます七夕伝説にふさわしい場所に思えてくる。 境内の一角には、「織姫のはたおり」と称した古い織機が展示されている。織姫の織機にしては、かなりしょぼくれている。ピカピカにする必要はないけれども、もう少しええのにしてあげてほしいわぁ。なんぼなんでも、これでは神様の着物は織れんでしょ。
不遇な扱いの牽牛石
ここまで来れば、七夕伝説のもう一人の主役、牽牛にまつわる史跡も訪ねてみたいよねえ。天野川を挟んで機物神社の西、ほぼ対象な位置にある観音山公園に、牛の姿に似た「牽牛石(けんぎゅうせき)」があるらしい。 観音山公園は、枚方市香里ヶ丘(こうりがおか)の住宅街の中にある。訪れてみると、観音山とは言うけれど台地状の地形で、その斜面はすっかり住宅で埋め尽くされていた。宅地化されなかった台地の頂上部分が公園として整備され、市民の憩いの場となっている。 公園の東の端に、幅・高さ約1メートル、長さ約1.8メートルの石があった。いつごろからあるかわからないが、この自然石が「牛石(ぎゅうせき)」(牽牛石)である。 織姫をお祀りする機物(はたもの)神社、そして星田妙見宮では、毎年賑やかに七夕祭りが開催されている。星田妙見宮の織女石(たなばたせき)」は、ご神体として恭しく注連縄を巻かれている。なのに、牽牛に由来する史跡は、丘の上の雨ざらしの石ひとつ。近くには2007(平成19)年に開催された第10回全国七夕サミットを記念して建てられた牛を連れた牽牛の銅像もあるけれど、これもなんだか。牽牛が不憫(ふびん)でならない。