ルカクを襲った「カルチョの暗部」【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
インテルのウルトラス集団は公開書簡でありえない主張を
PKを沈めた後のルカクは、モンキーチャントを浴びせてきたカリアリのゴール裏をギロリと睨んだ。イタリアの忌まわしき現実がカルチョ新参者を襲った。(C) Getty Images
インテルに新加入したロメル・ルカクを襲ったのが、「カルチョの暗部」だった。相手ウルトラスからモンキーチャントを浴び、しかも味方のウルトラスがそれを容認。人種差別問題がイタリアから消える日は来るのか…。(文:マウリツィオ・クロゼッティ/訳:片野道郎 2019年9月19日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イタリア』を転載) ―――◆―――◆――― またも人種差別問題がカルチョの世界を揺るがしている。今回の舞台は9月1日のサルデーニャ島。セリエA2節のカリアリ対インテル・ミラノ戦だった。1―1で迎えた72分、ロメル・ルカクがPKを蹴ろうとしたその瞬間、ホーム側のゴール裏からモンキーチャントが降り注いだのだ。 残念ながら、黒人選手に対するこうした人種差別行為は、今なおイタリアのスタジアムで繰り返され続けている。なかでもカリアリはタチ
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