[エクストレイル]は三菱の[PHEV]を搭載すればよかったんじゃないのか!? [日産]経営悪化の要因はコレかも
日産が落ちぶれてしまった要因はいくつもあるのだが、そのなかでも大きいのがエクストレイルの販売不振。日産にとって大切なマーケットになっている北米では、ハイブリッドの需要が高まっているものの、設定はなし。中国・日本でもe-POWERのみで、組み合わせるエンジンは3気筒ターボのみ。なんで、こうなってしまったの? 【画像ギャラリー】オフロード色お強めの[ローグ]が素敵!!!!PHEV化熱望これ乗ってキャンプに行きたい!!!!!!(13枚) 文:国沢光宏/写真:日産、ベストカーWeb編集部
■暗黒期招く経営陣の大きな失態
日産の経営状況悪化の要因の一つが、エクストレイルの売れ行き不振だと言われる。実際、日産にとってエクストレイルは最大の収益源になる目論見だった。というのもコンパクトカーだと、台数が出ても利益幅小さい。 しかもノートのプラットフォームはルノー。そして日本でしか売れておらず、儲からない。セダンの売れ行きを見ると縮小傾向。ミドルクラスSUVが重要性なのは日産に限らない。 トヨタはRAV4が世界販売車種だし、ホンダもCR-Vで大きな利益を挙げている。日産の場合はエクストレイル(アメリカ:名ローグ)ということになる。 まず日産にとって最重要地域となるアメリカだけれど、2023年後半あたりからローグの売れ行きが落ち始めた。2024年になると急速に在庫は増えていく。売れると見越して生産台数を増やしていたためだ。 気づくとローグの在庫は駐車場を埋め尽くし、衛星写真から深刻さが解るほどになってしまう。売れないと困るから大幅な値引き販売を行い、利益率を大きく落とすことになる。アメリカにおける日産に赤字はローグの販売経費(インセンティブと言われる)だと言って間違いない。 なぜローグの売れ行きが落ちたのかと言えば、ハイブリッドをラインアップしていないことだろう。アメリカで販売しているRAV4のハイブリッド比率は40%程度。CR-Vなんか50%前後と高い。ハイブリッドを持たないローグは、その分だけお客を逃がしているということになる。 ローグ以外もアメリカのハイブリッド比率は高い。人気ミニバンのシエナや、セダンのベストセラーであるカムリなんか現行モデルからハイブリッドしかラインアップしていない。 ローグはハイブリッドを出す予定無し。先日フルモデルチェンジしたローグより一回り大きいムラーノもハイブリッド無し。トランプ大統領になっても燃費の良いクルマは人気だろうから、ローグの売れ行きが回復することなどなかろう。 しかもローグは日本で生産している。もし円高になろうものなら、生産コストまで上がってしまう。絶体絶命のピンチと言って良い。