中国人民銀、預金準備率引き下げに足踏み-米次期政権前に政策余地
また、人民銀行は、利回りが歴史的な低水準まで急落した国債の高騰に不快感を示している。流動性を過剰に追加すれば、投資家が中国債に殺到する恐れがある。
国泰君安国際の周浩チーフエコノミストは第1四半期末に流動性が逼迫(ひっぱく)しやすい点を指摘し、当局が最終的に追加の預金準備率引き下げに踏み切るのはその頃になるとの見方を示した。
中国共産党指導部は昨年12月、14年間続いた慎重なスタンスから離れ、2025年には「適度に緩和的な」金融政策を採用する方針を示した。人民銀行も、より効果的で柔軟な形で市場に影響を与えるべく、政策手段の刷新を進めている。
ユニオンバンケールプリヴェ(UBP)のアジア担当シニアエコノミスト、カルロス・カサノバ氏は「2025年に需要を効果的に刺激するには、相当な行動が必要となるだろう」と指摘した。また「持続的な流動性支援に加えて、人民銀行がバランスシートを大幅に拡大し、株式の直接購入の可能性も排除しないと予想している」と述べた。
原題:PBOC Seen Delaying RRR Cut After Adding Liquidity Via New Tools(抜粋)
--取材協力:Iris Ouyang.
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