他球団の好待遇オファーに目もくれず、愛するチームを選択。T・ヘルナンデスが再契約した理由は――「いかなる状況にあったとしても、私はドジャースを選んだだろう」
現地1月3日、ロサンゼルス・ドジャースと再契約したテオスカー・ヘルナンデスが記者会見を行ない、ドジャースへの特別な愛情を語った。米誌『Sports Illustrated』、ドジャース専門メディア『Dodger Blue』などが報じた。 【動画】ナ・リーグ地区シリーズで、T・ヘルナンデスがダルビッシュ有から会心の一撃! 米誌『Sports Illustrated』は、「ドジャースは選手たちがプレーしたい球団だ。というのも選手を大事にする組織として評判だからだ。T・ヘルナンデスはドジャースが他球団と一線を画していると明かした」と伝えた。 念願の再契約を果たしたT・ヘルナンデスは、「ドジャースは他の球団と違う。球団は全員のことを考えてくれる。選手だけではない。この組織の在り方、選手や家族の扱い方が私にとって何よりも重要なんだ。球団は選手に自信を与えてくれる。これまで働いてきた他の場所では、こういうことは一度もなかった。チームは選手を信頼してくれる。これこそが最も大きな要素だ。最高の仕事ができるように駆り立ててくれた」と語った。 T・ヘルナンデスは3年6600万ドル(約104億円)で再契約した。他球団からの好待遇オファーに目もくれず、愛するドジャースを選択している。 『Dodger Blue』によると、「FAになった時、ドジャースを最優先に考えていた。他の球団からもっといいオファーを待つこともできたし、500万~600万ドル(約7.9~9.4億円)ほど多くもらえる契約を結べる可能性もあったが、私に取ってお金が問題ではなかった。金額で決断が変わることはなかった。決断しなければいけない状況になったら、いかなる状況にあったとしても私はドジャースを選んだだろう」と24年のホームランダービー優勝打者は語った。 さらに『Sports Illustrated』によると、ドジャースのブランドン・ゴームズGMの娘も“いい働き”をしたという。 「ヘルナンデスと再契約する大きな原動力になったのは、ゴームズGMの娘だった。記者会見に同席したゴームズGMは、“8歳の娘が毎日、テオと再契約しないの?”と聞いてきたと明かした。ゴームズGMの娘と同様、多くのファンがヘルナンデスとの再契約を切望していた」 「ファンのお気に入り選手の復帰は、フィールドとクラブハウス内に大きな影響力をもたらすだろう。ゴームズGMは“テオスカーがチームにもたらすエネルギー、毎日のように見せる笑顔は人々を魅了する。彼がファンに愛され、クラブハウスの人気者になったのも不思議ではない”と語った」 24年シーズンにT・ヘルナンデスは、打率.272、出塁率.339、長打率.501を記録し、ナ・リーグの外野手として最多の33本塁打を放った。自身3度目のシルバースラッガー賞と、2度目のオールスター選出。ホームランダービーでは自身初のチャンピオンに輝いた。 「打線の重要な一角を占めたヘルナンデスは、大事な場面で活躍する能力を持っていた。ドジャースは32歳のスラッガーに期待し、彼はそれに応えた。そのなかには、ドジャースが制した24年ワールドシリーズ第5戦での同点二塁打も含まれている。ファンのお気に入り選手は、少なくともあと3年間は主力として活躍するだろう」と記した『Dodger Blue』は、25年の奮闘にも期待した。 構成●THE DIGEST編集部