「フェアじゃない」記事、それでも発信を続ける──動物の殺処分や虐待をなくしたい、滝川クリステルの覚悟
コロナ禍で、新たな問題が発生している。人に会えない寂しさからか、2020年に新規で飼われた犬と猫は6万頭以上ずつ増加。だが、飼育の大変さからの放棄も多発している。 「衝動買いはやめてほしい。ショーウィンドーに飾ってあるワンピースに一目惚れするような安易な気持ちでは飼えないんです。病気を持っている犬や猫もいます。飼い始めてから、医療費が莫大にかかることに気付く。もちろんペットショップで買って最後まで大事に育てている人もいます。ただ衝動買いをあおるような、生体展示販売はもう終わらせていくべきだと思います。保護犬・保護猫を引き取る、もしくは良質なブリーダーから飼う選択肢を考えていってほしいです」 昨年、動物虐待事件の件数は過去2番目に多い102件に及んだ。 「動物虐待罪ゼロを目指し、6月からAnimal SOSプロジェクトを始めました。虐待の対応をする専門家の育成支援や、子どもたちにも実態を知ってもらうために絵本や動画などを作製して啓発活動をしています。いずれ動物から派生して、児童や女性虐待の問題にも取り組んでいきたいと思っています」 日本では支援活動をすると、すぐに偽善や売名行為という非難の声が飛び交う。 「別に活動を評価されたいわけじゃなくて、犬猫の殺処分や虐待がなくなって、あらゆる動物の福祉が向上してほしいだけなんです。こういう事実を知って、損なことは何もないと思うので」 終始、淡々と語りながらも、言葉の端々に強い決意を感じさせた滝川クリステル。誰に何と言われようと、これからも目標に邁進していく。 --- 一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル 動物福祉の向上などを目指し、2014年5月29日に設立。『ヴィ・アンサンブル』はフランス語で「ともに人生を歩む」「一緒の命」の意。YouTubeチャンネル『Christel Vie Ensemble Foundation』ではアニマルSOSプロジェクトの一環として、啓発アニメも公開している。 (衣装協力:ADEAM、WOUTERS & HENDRIX)