「2億円投資して毎年1000万円の利息収入」で老後も安泰…富裕層がもっとも愛する「金融商品の種類」
多くの富裕層が金融資産の大半を「米ドル債券」に投資しています。一体なぜでしょうか。本記事では、世古口俊介氏の著書『富裕層のための米ドル債券投資戦略』(総合法令出版)より一部を抜粋し、富裕層が米ドル債券を求める理由を解説していきます。 【早見表】年収別「会社員の手取り額」
富裕層が米ドル債券を求める5つの理由
なぜ富裕層が金融資産の大半を米ドル債券に投資するのか理由を説明します。理由は大きく5つあります。 1.高い利息収入 米ドル債券に投資すると、お金を貸している先から定期的に利息収入を得ることができます。日本円のように金利が低い通貨ではなく、金利が高い米ドルでお金を貸すので、とりわけ高い利息収入を得ることができます。また、この利息収入はお金を貸している国や会社が倒産しない限り入ってくるので、極めて安定的な収入といえます。 富裕層でも、ご自身の会社を売却や引退すると会社からの報酬がなくなることが珍しくありません。会社の売却代金や退職金で得た預金などの資産があっても収入がないと、その資産を取り崩さなければならないので、やはり不安になります。 そこで富裕層は会社売却代金や退職金でこの米ドル債券に投資して、これまでの報酬に代わる安定した利息収入を得て、生活費や遊興費に使うわけです。例えば、引退前に得ていた会社からの報酬が1000万円だとすると、毎年5%の利息の米ドル債券に2億円分投資すれば、毎年1000万円の利息収入を得ることができるので、引退する前と変わらない生活が送れるというわけです。 2.外貨への分散 資産と収入を簡単に外貨に分散することができます。日本人の多くは富裕層でも資産の大半が円資産であることが多いです。しかし、米ドル債券に投資をするということは、円を売却して米ドル(外貨)を購入しているので外貨への分散が自然にできます。また、利息収入も米ドル(外貨)で受け取るので、資産とともに収入も外貨に分散することができます。 外貨は他にもたくさんありますが、世界でもっとも発行額や取引量が多い通貨は米ドルなので、保有する外貨の中心は米ドルがいいと考えている富裕層が多いのです。 3.価格の安定性 債券にも価格があり、株と同じように毎日変動しますが、株と比較すると債券の価格は非常に安定しています。理由は債券の価格には株と違い絶対的な法則が1つあるからです。 これは債券の価格が最初100で発行されて、最後に100で返ってくるという法則です。価格が最後に100で返ってくることが決まっているので、大きく値上がったり、逆に値下がったりしづらいわけです。 例えば株は2倍、3倍に上昇したり、1/2、1/3に下落したりすることも多いですが、債券は価格100で返ってくる法則があるので、そんなに大きく値動きすることがほとんどありません。富裕層は資産を2倍、3倍と増やすよりも、毎年少しずつ増えるくらいでいいので、ドキドキせず安心して資産運用したいと考えています。 このように資産運用に精神の安定を求める富裕層にとって、この米ドル債券の価格の安定感は魅力的に感じるのです。