田舎暮らしの弱点がエンターテインメントの少なさ。美術館やコンサートに行けない…そんな不満を解消する方法とは
長きにわたる東京での編集生活を経て、約2年半前に北海道にある東川町との二拠点生活をスタートした下田結花が、都会とローカル両方の暮らしを過ごすなかで感じたこととは?この地での魅力をお伝えします。 ないものねだりをするのではなく、ローカルのよさを生かした暮らし方。生の「音楽」が身近になった、二拠点生活の楽しみ方をお話しします。 【写真集】世界に150台しかない希少なピアノの演奏会が北海道・東川町で開かれる理由…
必要なものは充分手に入る、東川の暮らし
私が東京と東川町の二拠点生活を始めて2年半が経ちました。 「不便な事はありませんか」とよく聞かれるのですが、正直なところほとんどありません。 日常的に必要なものは東川で充分そろいます。スーパーが2つ、コンビニが3つ、大きなドラッグストアのツルハと、コメリもあります。 おしゃれなセレクトショップも多いので、東川ライフ向きの服もこちらで。 北の住まい設計社の食品館には、おいしいオリーブオイルやバルサミコ、添加物を使わない調味料なども揃っています。 東川にないものは隣町の旭川市に行けばいいだけです。車で20分ほど。北海道第二の都市である旭川市には、イオン、MUJI、電気量販店もそろっています。 医療関係に関しては、東川は診療所だけですが、歯科医院は何件かあり、またその他の医療施設は旭川へ。医科大学や厚生病院もあります。 もちろんネットもオーケー。アマゾンは東京より1日遅れで届きます。イオンや生協の宅配も使えます。
ライブや美術展は少ないけれど…
あえて東京にしかないと思うものをあげるとしたら、コンサートやライブ、美術展などが少ないことでしょうか。 東川町には写真文化ギャラリーという施設があり、著名な写真家やフォトフェスティバルの展示を常に行っていますが、やはり美術館もコンサートも数は限られます。 しかし、そこが二拠点生活のよいところで、私は月に1度か2度東京に行った時にまとめて美術館巡りをするようにしています。どうしても見たい舞台やコンサートがあれば、それに合わせて上京するようにしています。 しかしそれは、毎日必要なものではありません。そのために東京に行く、ということで、充分満足できることなのです。 私にとっては、それよりも自然に近いところでその美しさを感じて過ごすことや、収穫したての美味しい野菜を食べること、人の少ない環境でゆったりと静かに暮らすことの方が大切です。