FC東京ディエゴオリベイラが引退会見「大好きなチームで引退できることがうれしい」「いい時に終わりたい気持ちがあった」
今季限りで現役引退を表明しているFC東京のFWディエゴオリベイラ(34)が1日、東京・小平グラウンド内で引退会見を行った。 クラブ最多J1通算74ゴールをマークしているストライカーは、引退を決断した理由について聞かれると、ゆっくりと思いを明かした。 「理由はいくつかあります。長い間、ブラジルから離れて日本でプレーしているので、(ブラジルにいる)奥さん以外にも、両親や家族と長い間一緒に生活できていなかった。なかなか接することがなかったので、またブラジルに戻って家族と一緒に過ごしたいということもあります。あとはトップアスリートでずっと戦い続けるエネルギーは日々、相当使うので、そのエネルギーを使い切り、かなりやりきったところがある。家族とも話をして引退の決断をした。チームの方からは、是非もう一年と慰留されたが、今すごくいいカタチで終われると自分の中では思った。ここで引退することが一番いいのかなと。もちろん寂しい気持ちはあるけど、ある意味自分も納得したし、うれしい気持ちで引退ができると思っています。チームも今じゃなかったかもしれないけど、私がここで終わることを望んでくれていた。私も大好きなチームで、このユニホームを着て引退できることがある意味でうれしいです」 引退を決断したのは、ここ1か月の間だったと振り返る。ブラジルから16年に柏で初めて日本でプレーすると、同年に30試合で12得点をマーク。2シーズンで通算57試合17得点を記録すると、18年にFC東京に加入。移籍初年度に13得点をマークし、昨年までの6シーズンで4度の2桁得点を記録するなど、絶対的なエースとして君臨し、今季はここまで31試合で6ゴール。まだまだ出来ると周囲に思われながら引退を決断したのも、ディエゴオリベイラなりの美学だった。 「いろいろな方が、まだ出来ると言ってくれることを改めてうれしく思いますし、今年も肩のけがもあって離脱したこともありますけど、基本的には1年間を通してある程度プレーが出来た。まだまだ出来るという力はありますけど、私としてはいい時に終わりたいという気持ちがありました。自分がいい時にこのチームでやめられるというので、もちろんこの決断は簡単なことではなかったですけど、今は落ち着いていますし、すっきりしています」 そう、柔らかな笑みを浮かべるFC東京の絶対的ストライカーは、最後にファン、サポーターへの感謝の思いを伝えた。 「サポーターの人たちには、感謝の気持ちしかありません。私が入団してから、小平のピッチだったり、ホームだったり、アウェーだったり、色んな時間を使って、私たちのことを応援してくれていることを感じていますし、本当に感謝の気持ちです。サポーターの皆さんがいたから、私はここまで頑張ってこれたと思いますし、皆さんの思いは感じています。私も彼らに対して、お礼の気持ちを伝えたいと思ってやっていました」 偉大な功績を残してきたFC東京の絶対的ストライカー。多くの人への感謝の思いをプレーに乗せて、最終戦のC大阪戦(8日・味スタ)に臨む。
報知新聞社