６回、中前に同点適時打を放つ森下（撮影・金田祐二）

　「ＤｅＮＡ２－４阪神」（２日、横浜スタジアム） 　阪神が今季初の８連勝。１点を追う六回１死二塁から３連打で逆転に成功し、この回４点を奪った。デイリースポーツ評論家の谷佳知氏は同点打の森下翔太外野手の「存在感」を強調した。 【写真】球場騒然「恥ずかしい」監督苦言の走塁ミス　大山ぼう然 　　◇　　◇ 　中盤まで苦戦したＤｅＮＡ先発のジャクソンを攻略した森下の同点打には、彼の持ち味、良さが詰まっていた。 　近本、中野の１、２番がつくった六回１死二塁の好機で内寄りの真っすぐを力負けすることなくはじき返し、詰まりながらも中前に落とした。会心の当たりではなかったが、あの一打は私からすれば『ＯＫ』の一打だ。 　勝負強いバッターはみんな、たとえバットの芯で捉えられなくても、少々崩されても、野手の間に落とす安打で打点を稼いでいく。 　いつもいつも理想的なスイングで、いい当たりを打つことはできない。それを求め過ぎて自ら調子を崩していくバッターもたくさんいるが、チームにとっては形はどうであれ、打点という結果を残してくれるバッターの方がありがたい。 　森下の魅力である思い切りの良さ、勝負強さを体現した同点打だったと思う。後半戦に入って、こうしたしぶとい打撃で打点を挙げる機会が増えている。佐藤輝、大山との中軸が機能しての８連勝だが、その中でも森下の存在感は際立っている。