【地中海式ダイエットとは?】世界中のSNSで話題の食事法を実践&徹底解説!
今日からできる「地中海式ダイエット」のやり方
本場「地中海式ダイエット」の内容を踏まえて、日本食が多い方でも毎日の食事に取り入れやすい、具体的な方法を紹介します。 ① 野菜350g(毎食、生の状態で両手に1杯)、果物200g(片手に1つ分)を目安にとる* 日本人が一日の平均で摂取する野菜の量は、20~29歳の女性で222.6g、30~39歳の女性で239.5g、果物の場合、20~29歳の女性で46.9g、30~39歳の女性で43.9gと、推奨されている量に達していないことがほとんど*。果物は、果糖を心配される方がいますが、ビタミンやミネラル、食物繊維も一緒にとれるので、適量であれば心配する必要はありません。価格的にも栄養的にも、季節の野菜や果物をとるのがおすすめです。 *厚生労働省, 国民健康・栄養調査(令和元年) ② 全粒粉穀物の量を増やす 穀物はなるべく、全粒粉穀物をとるようにしましょう。穀物とは小麦や米などのイネ科の植物の種子で、「胚芽」「胚乳」「外皮」から構成されていますが、私たちが普段よく食べている白いご飯やパン、麺類は「胚乳」の部分だけの精製されたもの。「胚芽」や「外皮」が取り除かれていない、玄米や全粒粉を意識して食べるようにしましょう。最近よく見る、オートミールも、燕麦(オーツ麦)を丸ごと加工したもので、全粒粉穀物に含まれます。 【こんな置き換えが可能】 ・白米→玄米、発芽玄米、分付き米(玄米を何割か精米したもの)、押し麦入り白米、もち麦入り白米などに ・パン→全粒粉パン、ライ麦パン、玄米パン、胚芽パンなどに ・ラーメン・うどん→そばに(なるべく小麦粉より、そば粉の多い物) ・パスタ→全粒粉パスタに ③ 肉よりも魚を意識して食べる 魚はどんなものでもかまいません。貝や甲殻類、タコやイカなどもよいでしょう。肉を食べる場合も、牛や豚より鶏肉のほうが好ましいとされています。 ④ 大豆を意識してとる 日本人になじみのある納豆や、スーパーで簡単に手に入る蒸し大豆もおすすめです。カレーや煮込み料理、サラダなどにかければ、手軽に大豆を食べることができます。 ⑤ おやつはお菓子よりもナッツや果物をとるようにする お菓子には、バターやパーム油などの飽和脂肪や砂糖がたっぷりと含まれているものもあるので、小腹が空いたらナッツや果物をとるようにしてみましょう。会社や外出先では、手軽に食べられる冷凍フルーツやカットフルーツを利用するのも手です。 ⑥油をオリーブオイルやこめ油、なたね油に切り替える 和食にオリーブオイルが合わない場合は、「オレイン酸」が比較的多く含まれる、こめ油やなたね油もおすすめ。魚の油に含まれている脂肪酸と同じ分類の「αリノレン酸」が多いあまに油やえごま油(しそ油)もよいです。 ⑦ アルコールは多くてもビールのロング缶1本以内に お酒を飲む場合は、ビールのロング缶一本以内程度に。厚生労働省*では、お酒を飲む量が1日平均純アルコール量20g=ビールのロング缶1本以上になると、生活習慣病のリスクが高まるとしています。 *厚生労働省, 習慣を変える、未来に備える あなたが決める、お酒のたしなみ方 女性編 今回お話を伺ったのは… 管理栄養士 榊玲里 10代で摂食障害を経験したことから、食べることと心の結びつきを体感し、管理栄養士に。栄養カウンセリングやレシピ開発、コラムの執筆など、食と栄養にかかわるさまざまな仕事に携わる。現在は、不妊治療中の女性に向けて食からのサポートを行う「生殖食事アドバイザー」として、不妊治療専門のクリニックと提携し、セミナーやカウンセリングを行っている。 取材・構成・文/種谷美波(yoi)