ストレス→衝動買い→後悔→ストレス…の無限ループから抜け出すための、3つの方法
いま、アメリカで暮らす人々は極度のストレスで押しつぶされそうになっています。 成人の四分の三以上が自国の未来について懸念をいだいており、経済一般について懸念している人も同じくらいいます。 その理由は単純です。マクロな視点で見れば米国の経済はものすごく順調に見えます。しかし実感としては、優に10万ドルを稼いでいる人々であっても、なんとかやりくりをして暮らしており、どうやって生活を維持すればよいのか悩み、ストレスにまみれて過ごしているのです。 セラピーに通ったり、メンタルヘルスを保つために何かをはじめたりする人が増えているという事実は意外ではありません。しかし、あまり健全ではない方法で安心感を得ようとしてしまうこともあるのです。 携帯で時間を潰してしまう「doomscrolling(ドゥームスクローリング)」だけではありません。今では「doom spending(ドゥームスペンディング・破滅的消費)」をする人が現れています。 ある最近の研究によると、27%の米国人が消費によってストレスやその他の精神的、感情的な健康課題に対応していると答えています。これは、ものすごく悪いアイデアです。
破壊的消費を認識するには
いわゆる「retail therapy(リテール・セラピー)」は目新しいものではありません。ストレスに対処するために買い物をするというのは昔からありました。 買い物をすれば、なにかをコントロールできていると感じ、(一時的せよ)幸福感も得られ、少しの間だけ問題から目をそらして別のことを考えられるでしょう。 しかし、破壊的消費は異なります。リテール・セラピーは普通、仕事がうまくいかなかったり、傷つくような別れがあったりしたとき、ネガティブな経験を和らげるために行なわれます。 一時的な逆風に対処するもっとも健全な方法だとは言えませんが、その瞬間の痛みを乗り越えられれば、普通はもう必要なくなります。 しかし、破壊的消費は、破壊的な運命がずっと続くのだという感覚によって起こっているのです。 これには終わりがありません。未来は常に暗闇に包まれており、いつ訪れるか分からないものなのですから。 単に一時的なリテール・セラピーを行なっているのではなく、破壊的消費を行なっていると疑われる兆候とは次のようなものです。 サイクルを繰り返す 高価な商品や休暇に一回限りの散在するのではなく、何度も繰り返す習慣となっている場合です。 YOLO(人生一度きり)な姿勢 お金をうまく管理することに何の意義も見出せないのであれば、破壊的消費に陥っていると思われます。 米国の若者は未来が明るいものであるとの確信が得られないために長期的な目標を設定することを避けており、「退職なんて無理だ」という思いから、退職について考えたり、計画をしたりしないという研究がいくつかあります。 未来がそれほどまでに暗いものであれば、一時の興奮を与えてくれる物や体験にいま、お金を費やさずにはいられないでしょう。数年後にはその選択肢もなくなっているかもしれないのですから。 原因が不明 リテール・セラピーは人生の特定の出来事によって引き起こされるのが普通です。一方、破壊的消費は未来や世界情勢への漠然とした不安によって起きるのです。 昨日、なぜネットショッピングで大金を使おうと思ったのかは分からないけど、なんだか気分が良くなったというのであれば、それは破壊的消費のサイクルに陥っている徴候といえるでしょう 加えて、買い物は以前よりも簡単になり、ほぼ即座に満足を得られるようになりました。その結果、破壊的消費が経済的な悲劇をどんどん生み出すようになっているのです。 米国人成年の半数近くがクレジットカードの残高を(高い金利と一緒に)翌月に持ち越しており、破壊的な運命のループを生み出しています。 お金や未来に対して不安になることで破壊的消費がはじまり、借金が積み重なり、お金や未来に対しての不安がさらに高まってしまうのです。