ストレス→衝動買い→後悔→ストレス…の無限ループから抜け出すための、3つの方法
破壊的消費のサイクルを抜け出すには
生活のなかでのネガティブな経験に対応するために破壊的消費を行なってしまうと、経済的な将来を自ら害することになります。 積み重なった借金は長期にわたって対処しなければなりませんが、それ以上に大きな問題があります。破壊的消費の真の問題は、抱えている課題に対して解決をもたらさない点です。 ほんの少しの間は気分が良くなるかもしれませんが、そのあとは落ち込んでしまい、問題の根源が解決されないままになってしまいます。 破壊的消費のサイクルを終わらせる鍵となるのは、それが「本当はお金の管理の問題ではなく、感情やメンタルヘルスの問題である」と認識することです。 怒りを感じた時にたくさん買い物をしたり、未来について考えたくないという理由から、いつもは買えないようなものに大金を投じてしまうなど、YOLOな姿勢をとっているのであれば、破壊的消費のジェットコースターから下りるために重要なステップがあります。 1. 精神的、感情的な健康に関する課題に対処する何が破壊的消費のきっかけとなっているのか考えてみましょう。 未来についての不安があるのなら、お金を貯蓄に回せば、将来起こる可能性がある事態に対応するためのリソースが得られるので、心の平安を求めることができます。 途切れなく届く世の中の悪いニュースや恐ろしい動きが原因なのであれば、ソーシャルメディアのタイムラインから離れてみれば、サイクルを断ち切れるかもしれません。 もちろん、プロのカウンセリングを受けたり、自らの感情を無視せずに直視してみたりするのもよいでしょう。 2. バリアを張る即座に満足が得られるというのも破壊的消費の重要な一面です。 気分が落ち込んだ時にリンクをクリックすれば、ドーパミンがドバッと出てきます。なにかを買ったのですから。 スローショッピングの考え方を取り入れると、投入口にお金を投げ込む前に、不安を落ち着けるのに必要な貴重な時間が得られます。 また、物理的なバリアを張ることもできます。 たとえば、クレジットカードを使うのをやめれば、口座やプリペイドカードの残高分しか買い物に使えなくなります。 あるいは、オンラインショップに保存したカード情報を削除して自動入力されないようにすることで、買い物の度にいちいちカード情報を入力しなければならなくなります。そうすれば、落ち着いて自分が何をしているのか考えるための時間が得られるでしょう。 3. 通知をセットする銀行アプリやお金を管理するツールには、使った時に通知を出すようなオプションが用意されていると思います。こういったツールは口座を保護するためのものだと思われていますが、自分の支出に対して責任をもつためにも使えるのです。 通知を設定しておけば、何かを買う度に、常に大量の通知を受け取ることになります。支出を完全に無視するなんてできなくなるでしょう。少なくとも、少しは気になるはずです。 支出に対して注意を払うように仕向ければ、破壊的消費によって幸福感が急激に増大することもなくなり、習慣性が抑えられるでしょう。 たしかなことが2つあります。それは、世の中から不安の種が尽きることはなく、お金はいつかなくなる、ということ。 「いつか」ではなく「すぐに」破壊的消費を止めることが得策なのです。 Source: American Psychological Association, Fortune, CNN Business, webMD, Las Vegas Sun, The Cut, Bankrate, Psychology Today
嶋谷和幸/OCiETe