大谷翔平も実践…いまメジャーリーグで大流行する打撃理論「フライボール革命」の「意外な落とし穴」
結果を残せるのは一握りのスーパーマン
確かに低めのツーシームをレベルスイングでホームランにするのは難しいかもしれません。大谷選手のようにややアッパー気味のスイングのほうがそういう球を遠くへ運ぶことはできるでしょう。 しかし、トータルで考えるとどうでしょうか。やはりバットの芯に当てる一番確率の高い打ち方がレベルスイングです。実際、メジャーリーグでは近年、三振の数が大きく増えているようです。 また、大谷選手のようにスーパーアスリートのように鍛え上げられた肉体でないと、引力に逆らうアッパー気味の振りでスイングスピードは上がりません。 フライボール革命で結果を残せるのは、メジャーでも一握りのスーパーマンのような選手だけでしょう。少年野球はもちろん、強豪校の高校、大学生でも安易にマネしないほうがいい特殊な打ち方と言えます。
掛布 雅之(プロ野球解説者、評論家)