「ヤバい、死ぬかも」 エナドリを「1日1リットル」飲んでいた私に起きた”異変”。「心臓を針で一突きすれば、身体全体が破裂する」。そして迎えた”意外な結末”とは?
肝心の味はというと、コカ・コーラ傘下のブランドということもあり、レッドブルやモンスターエナジーと同じような「エナドリ味」でまずくはない。ゲーム『ロックマン』のE缶のような見た目もしていたため、「エネルギーチャージ」をしているような気分も味わえた。当時は成分を読む余裕はなかったが、前記事でも紹介したようにアメリカのエナドリにはカフェインやガラナのほかに、タウリンが入っているため、確かに目も冴えた。 この経験を経て「エナドリは『ここぞ』というときに飲むものだ」と考えるようになっていた。当時の筆者は「マーケティング」という言葉すら知らなかったが、企業にとっては狙い通りの結果になったのだ。
■なぜか吐き気や頭痛も消えて…「これが魔剤か」 大学入学を機に、日本に帰国した筆者。大学時代はエナドリとは縁がなかったが、社会人になり、コロナ禍に入ったことで変化が生じた。 過去の記事「『ストロング系』毎日10缶飲んでた私に起きた異変」で書いたように、筆者は20代の後半の数年間、アルコール依存症の状態にあった。その中で、地味に困っていたのが「深酒した翌朝の飲み物」だった。前日夜にストロング系を5缶も飲むので、目覚めた頃には軽度の脱水症状になってしまい、起床とともに猛烈に水分を欲っするようになっていたのだ。
しかし、牛乳やオレンジジュースは受け付けなかった。ストロング系に慣れた舌には味が違いすぎて、胃がびっくりして吐いてしまったのだ。 そんな筆者に優しく微笑んだのが、エナドリだった。 500ml缶にストローを突き刺し、一気に吸い上げて1分以内に飲み干せば、不思議と徐々に吐き気や頭痛も消えた。アルコールは入っていないのに、「シラフ」に戻れる感覚があったのだ。 「ネット上ではエナドリのことを”魔剤”っていうけど、まさに魔剤だなあ……」
アルコールで荒れた胃に、エナドリは優しく染み渡っていった。 糖質依存だったのか、ケミカル依存だったのかはわからない。ただ、ストロング系への耽溺(たんでき)ですっかり極端になってしまった味覚には、エナドリは実に相性がよかったのだ。 その後、テレワークではなく、出社という形式に戻った筆者は、家の近くのコンビニでエナドリを購入して、電車内でストローで一気に吸い上げるのがルーティーンになった。 以前はサンドウィッチも毎日のルーティーンに入っていたが、エナドリとサンドウィッチはまったく合わないので、食事をやめて「朝食=エナドリ」と”一本化”した。