次期ベントレー・コンチネンタルGTはベントレー史上最強のラグジュアリー・グランドツアラー
擬装姿と事前情報を公開
ベントレーは、2024年6月に正式発表を予定している4代目の新型コンチネンタルGTの擬装したエクステリア写真と事前情報を公開した。 【写真13枚】2024年6月に正式発表が予定されている4代目「ベントレー・コンチネンタルGT」の擬装姿とコンチネンタルGTの歴代モデル。さらにベントレーの4シーター・グランツアラーの原点でもある1952年に登場した「Rタイプ・コンチネンタル」の詳細画像をチェック ◆初代は2002年にデビュー 2002年に発表された初代コンチネンタルGTは、1998年にフォルクスワーゲン・グループ内に入った新生ベントレーの再生に大きな貢献を果たした。登場から4年の間に1000台前後から1万台以上に増加するなど、販売台数を10倍に伸ばし、現在のベントレーを再定義する契機となった。 ◆ベントレー伝統のデザインを踏襲 デザインやコンセプトは、世界最速の4シーター・モデルとしてラグジュアリー・グランドツアラーのコンセプトを定義した1952年の「Rタイプ・コンチネンタル」に由来。大陸横断用のグランド・ツーリング・モデルであることから、GTの名が冠された。伝統的な丸型4灯ヘッドライトをはじめ、パワーラインと呼ばれるボディ・サイドに走るベントレー特有のキャラクターライン、盛り上がったリア・フェンダー、ゆるやかに傾斜するルーフラインという、重要なデザイン要素が盛り込まれている。 2010年にパリで発表された2代目は、発売当初は初代から受け継いだW型12気筒エンジンが搭載されていたが、2012年には4.0リッターV8エンジンを新たに投入。3代目となる現行コンチネンタルGTは、2018年に発売され、新しくなった専用プラットフォームをベースに、エンジンやサスペンションが刷新され、電装アーキテクチャーも新しくなるなど、内外装デザインも含めて新しくなっている。 ◆782ps、1000NmのPHEV ベントレーは、電動化のステップとして、ICE(内燃機関のみのパワートレイン)のW型12気筒とV8エンジンの生産を終了するが、2030年の全モデル電気自動車=バッテリーEV(BEV)化を見据えつつ、V8をベースにした新しいプラグイン・ハイブリッド(PHEV)の「ウルトラ・パフォーマンス・ハイブリッド」を投入すると明らかにしている。 PHEVになる新型コンチネンタルGTは、最高出力782ps、最大トルク1000Nmという出力を誇り、80kmのEV走行距離が確保され、日常使いの多くをEVとしてまかなえるモデルになる。ベントレーは、105年という歴史のなかで最もパワフルで、最もダイナミックな性能を持つロードカーになるという。同時に、ベントレーの代名詞であるハンドクラフトによる贅沢さや吟味された素材が使われつつ、最もサステナブルなモデルになるとも説明している。高級感や環境性能を妥協なく高めた一台になりそう。 ◆シャシー技術も最新世代 また、美しくカモフラージュされているためディテールは隠されているが、コンチネンタルGTらしい優雅なクーペのシルエットは、前後フェンダーのたくましい造形などによりスポーティさも増している印象を受ける。最新の技術とデザインが与えられ、将来のベントレーを象徴する最新世代に移行することになる。 新型の走りを支えるのは、トルクベクタリング機能付きアクティブ4WD、後輪操舵、電子制御リミテッドスリップ・ディファレンシャル、48V電動アクティブ・アンチロール・コントロール、新型デュアルバルブ・ダンパーなど、最新世代のシャシー技術の採用だ。 コンチネンタルGTは、現在のラインナップではベンテイガに次ぐ2番目の人気を集め、販売台数の3台に1台をコンチネンタルGTが占めている。2025年初めには、英国のクルーにあるドリームファクトリーで10万台目のモデルが手作業でラインオフされることになる予定だ。電動化と同時にハイパワー化される新型コンチネンタルGTもベントレーの中で大きな割合を占めるのは、間違いなさそうだ。 文=塚田勝弘 (ENGINE WEBオリジナル)
ENGINE編集部
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