シャルキュトリーにパイ包み焼き! 手の込んだ料理が自慢のビストロは、ワインショップ併設でグラスワインが200種類以上から自由に選べる
名物のパイ包み焼きに合わせたいのは、フランス・ローヌ地方の白ワイン。「こちらはシャトーヌフ・デュ・パプの造り手によるローヌブレンドの白ワインです。アロマティックな香りにフレッシュな果実味が、海老の濃厚なスープによく合います」と伏見さん。エレガントさもある白ワインでうっとりするような組み合わせだった。
蝦夷鹿のロースト✕ピュアでまろやか赤ワイン
しっかり肉料理を楽しみたい人に頼んでほしいのは「蝦夷鹿のロースト」。蝦夷鹿の内もものローストには、伝統の黒胡椒を使ったポワブラードソースをかけて。ウッディな香りのジュニパーベリーを多めに入れるのが亀井シェフならではのポイントだ。ビーツのピュレも添えてあるため、鉄分のある赤身肉が甘酸っぱくいただけるようになっている。
「蝦夷鹿のロースト」にペアリングしたいのはイタリア・ピエモンテ州の赤ワイン。「バルベーラという品種を使った赤ワインで、バルベーラの品評会で2年連続1位を獲得しているんです。鉄分のある鹿肉にとてもよく合います」と伏見さん。チェリーのピュアな風味が鹿肉の野性的な味を引き立てつつ、だんだんとスパイシーさやまろやかさで包んでくれる奥行きのある組み合わせだった。
伏見さんの「私が恋した自然派ワイン」
伏見さんが恋したワインとしてあげてくれたのは、自身に感動をもたらしてくれた2人の生産者が関わった一本。 「こちらのワインはフランス・ロワールの生産者セバスチャン・リフォーが育てたブドウを使って同じくロワールの新井順子さんが醸造したサンセールのソーヴィニヨン・ブランです。
2014年にセバスチャン・リフォーが来日した時に、彼が注いだ彼自身のソーヴィニヨン・ブランを飲む機会があり、あまりのおいしさにその場で泣いてしまったんです。それから2年後、彼の畑の収穫を手伝いに行った時に、現地で新井順子さんにとてもお世話になりました。今回、思い入れのある2人のワインが8年の時を経てリリースされたと聞いて、直接順子さんから買いました。
こちらのワインは飲むことで今回の石川・能登半島地震のチャリティにもなっています。ぜひお店で購入もしくは注文してみてください」