長友佑都と久保建英が交わした約束とは?
時は流れて、長友は昨年1月にインテルからトルコの強豪ガラタサライSKへ移籍。リーグ戦の連覇に今シーズンはカップ戦との二冠を達成。昨夏のワールドカップ・ロシア大会後に船出した森保ジャパンでも、左サイドバックとして代役の利かない存在感を放っている。 一方の久保は志半ばで日本へ帰国し、長友の古巣FC東京の下部組織で2015年5月から再スタートを切った。迎えた今シーズン。稀有な潜在能力を一気に解放させた久保は、J1戦線で首位を快走するFC東京の攻撃陣で欠かせない主力へと躍り出た。 試合を重ねるごとに眩さを増す輝きは、森保一監督をも魅了する。ポーランドで開催中のFIFA・U-20ワールドカップを戦うU-20代表、フランスで開催中のトゥーロン国際大会を戦うU-22代表をも飛び越えて、長友が116試合もの出場記録を刻んできたフル代表に大抜擢された。 「何だかいろいろな感情が巡ってくるので、なかなか言葉にできないというか、どのような言葉を選んだらいいかがわからないですね」 初日の練習を終えた後の取材エリア。かなえられた約束にこう言及した長友は、苦笑いを浮かべた胸中に3つの思いを同居させていた。 まずはサッカーに携わる一人として、日本サッカー界の未来を背負う逸材の急成長が嬉しくてたまらない。久保が初めて1試合2ゴールを決めた、1日の大分トリニータ戦をハイライトで見た長友は、いつしか自分よりも背が高くなった久保の体に宿る新たな力を感じずにはいられなかった。 「フィジカル能力が圧倒的に変わっていますよね。彼の普段の取り組みを聞いたら、めちゃくちゃストイックにやっている。FC東京の練習だけじゃなくて、その後にトレーナーさんも含めて、二部練みたいなトレーニングもしていると聞いているので」 長友と久保はともにプロトレーナーの木場克己氏に師事している。ゆえに、さまざまな情報が入ってくるのだろう。フィジカルトレーニングを地道に積み重ねてきた軌跡に「体は正直なもので、ピッチにおけるすべてのプレーに表れている」と賛辞を惜しまなかった。