今年最も急成長した青野未来、グラビアは「得意ではない」 “初代UN王者”が見据える4度目の防衛
桜井麻衣とのV4戦は「過去を否定されたくない」
ちなみに、この試合は両国国技館という日本でも屈指の大会場で行われた。普通なら試合や相手を考える前に、その場の雰囲気に飲まれていても不思議ではない。 しかしながら青野は「飲まれた? 飲まれてはなかったですね。いつだったか客席で見ていた時のほうが(会場は)デカく感じました。自分がリングに立った時は思ったよりも普通でしたね。(大きく思えたのは)入場の時くらいじゃないですかね。不思議です」 結果的に青野は、まさかの回転エビ固めでボジラを丸め込むことに成功。大方の予想を覆したことで、この日一番のサプライズと観客の喝采を浴び、見事、初代UN王座のベルトを腰に巻くことに成功した。 しかもそれから順調に防衛を重ね、年が明けた1月3日には、大田区総合体育館で桜井麻衣とのV4戦に挑むことが決まっている。同一戦は関係者の間でも屈指の好カードとされ、とくに業界歴39年を誇るGK金沢克彦氏は「この日のメインは青野vs桜井。この一戦はポストジュリアが誰になるのか、それを見せつけるべき、いま最も期待度の高いマッチアップであり大一番」と期待を膨らませる。やはりそれだけお互いの情念が爆発する関係なのか。 この問いに青野は、「私は少なくともありますね」と話し、「負けたくないですねえ」と続けた。 青野はその理由を以下のように話す。 「やっぱり同じアクトレスガールズ出身でもあるし、デビュー戦の相手は私が務めているので、その相手に超えられるのは悔しいし。で、なんか多分、なんて言われたか忘れたですけど、(桜井は)自分のほうが(MGに移籍する前の)スターダムでいろんな体験をしてきたっていう。それは自信だと思うしいいんですけど、見下されているいうのは違うと思うんですけど、多分、こっちがやってきたほうがすごいっていうのは、なんとなく言葉で伝わってくる時があるので。それは、分からないですよ。私も彼女がどう過ごしてきたのか知らないし。でも、あなたが見てないところも、私にはあるんだからっていう、そこは負けられないですね。私にも過去を否定されたくないっていうのはあるし」 だからこそ青野は、重ねて「負けたくないですねえ」と口にした。 しかし考えてみると、誰もがチャンスをつかみたいと思っているのは当たり前の話だが、なぜこれまで半ばノーマークだった青野がまさかのMGに参戦し、ボジラ超えを果たしたばかりか、3度の防衛を重ねるまでに急成長できたのか。いったいなぜ青野に、そこまでのチャンスが巡ってきたのか。そんな万人が共通して持っている願望成就の方法を青野に訊(たず)ねると、意外というか、これもまさかな答えが返ってきた。 青野は「私、運は結構いいほうだと思うんですよ、多分」と話すと、「手相がますかけって分かります? 両手ともそうなんですけど……」と、自身の両手にますかけ線があることを明かしたのだ。