魔裟斗 ブアカーオに勝利して棄権の意思…その“後悔”が世界一へ「どんなことがあっても勝つ」
元K―1世界王者でタレントの魔裟斗(45)が19日までに自身YouTubeチャンネルを更新。07年のK-1 WORLD MAX世界一決定トーナメントの1回戦後に棄権する意思があったことを告白した。 今回の動画では21日に開催される「GLORY RISE世界フェザー級トーナメント」に出場する白鳥大珠(28)をゲストに招いて対談した。白鳥はトーナメント1回戦の相手に現GLORY世界フェザー級王者のペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ)を指名した。 魔裟斗は「今回のトーナメントの目標は、ペッチ(ペットパノムルン)に勝つことなのか、優勝することなのかどっちですか?」と質問した。白鳥は「今は正直、1回戦しか見てないです」と返答した。 魔裟斗は「俺が2007年のトーナメント1回戦でブアカーオと戦った時と全く同じ気持ち」と返答した。 そして「当時“世界最強”と言われていたブアカーオ対策もしていて、1回戦は勝つことができたんだけど、その時点で“トーナメント終了!”となって本当はそこでリタイアしようと思った」と07年K-1 WORLD MAX世界一決定トーナメントは1回戦終了時で棄権する意思があったことを告白した。 当時ブアカーオに勝った時点で魔裟斗は、運営そして周りの人たちに棄権する意思を伝えていたという。するとセコンドを務めていたワタナベボクシングジムの飯田裕トレーナーが「馬鹿野郎!お前、ふざけんじゃねぇ!」と激怒。それを見た魔裟斗はしぶしぶ「わかりましたよ…」と準決勝で試合することを選択した。準決勝ではアルトゥール・キシェンコと対戦し、2R左フックでKO勝利。決勝進出を決めた。 しかし魔裟斗は「これで飯田さんも文句ねぇだろ…」と気持ちが折れていた。飯田トレーナーに棄権の意思を伝えると、飯田トレーナーは「お前ふざけんな!絶対やれ!」と再び激怒したという。その上で「1ラウンドだけでいいから」と魔裟斗に条件を付けた。 決勝では06年のトーナメント準決勝で敗れていたアンディ・サワーと対戦。魔裟斗は飯田トレーナーの言葉から1Rを本気で戦ったが、倒しきれなかった。結果的に2R終了時にタオル投入で敗れた。 試合後にサワーは「1R魔裟斗が強すぎてどうしようかと思った」とコメントしていた。魔裟斗は映像を見返したり、サワーのコメントを見て「俺はやっぱりあそこで諦めなければ世界一になれたのに…」と後悔の気持ちが残った。 その後悔を生かして「絶対にどんなことがあっても勝つんだ」という気持ちで08年のトーナメントに臨んで、2度目の世界一に輝いた。「“たまたま優勝しちゃった…”はないから。ペッチに勝つことだけ考えてると、その時点で気持ちが切れちゃうと思う」と白鳥へアドバイスを送った。