不倫関係は逮捕後も?妻と1歳娘を殺害後…不倫相手に「大好き、大好き」 元看護師の男に“無期懲役”求刑 逮捕後に面会・手紙で「貴方に一生の誓いを…」
塩化カリウムを盗んだ事件も「殺意はあった」
続いては、勤務先の病院から塩化カリウムを盗んだ殺人予備・窃盗事件での殺意についての主張が行われた。 検察側: 当時、不倫相手から「2021年以内に春香さんと離婚しなければ関係を解消する」と言われた渡辺被告は春香さんを排除する動機が高まっていた。さらに「塩化カリウム 致死量」「司法解剖 カリウム」と検索したり、塩化カリウムでの殺害が司法解剖で解明されるかを質問しているインターネット上のページにアクセスするなど、仕事で使う知識ではなく、塩化カリウムでの殺害を考えていたことは明らか。渡辺被告からも殺意を否認する納得できる説明はなく、窃盗時のみ殺意が抜け落ちるのは不自然 そして、渡辺被告が“精神安定のためで殺害目的ではない”と塩化カリウムを盗んだ理由について主張していた事に対しては「仮に手元に置くことで精神が安定するなら『いつでも使える』を除いては成り立たず、検索履歴なども踏まえると、殺害を意識していたのは明らか」と訴えた。
「極悪非道」「二枚舌の謝罪」無期懲役を求刑
量刑にあたって、検察側は「人命を守るべき医療従事者の被告人が、不倫のために罪のない子と妻を執念深く殺害した事案であり、類型として身勝手きわまりない動機に基づく、極悪非道な事件。犯行後も不倫相手にメッセージを送ったり、自殺を装ったりするなど犯行後の行動も目に余る」と断じた。 その上で、渡辺被告の身勝手な動機や高い計画性について振り返った。 検察側: 不倫相手との関係の浮き沈みで春香さんへの加害行為を繰り返し、殺人事件の犯行直前に四十九日の忌明けを検索するなど、犯行動機は身勝手きわまりなく、同情できる点は露ほどもない。特に守るべき純ちゃんを自らの欲望のために殺害した点は、格段に強い非難に値する。7カ月以上にわたり、複数回殺害を企て実行するなど執拗な犯行で、殺害方法の検索やロープの事前準備など高い計画性がある。さらに殺害方法に絞殺を選んだのは、自殺を偽装するためで、殺人の犯行時には2人が確実に動かなくなるまで首を絞め続けるなど、強固な殺意に基づく冷酷残忍な犯行である 検察はさらに、春香さんの母親が「2回死んでほしい」などと厳しい処罰感情を述べるのには理由があると続けた。 検察側: 渡辺被告は2024年の1月と6月に被害者遺族に対して謝罪文を出しているが、その間の3月から5月にかけては不倫相手にも手紙を出していた。その内容は、殺害した春香さんや純ちゃんに全く向き合っていないものだった。
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