バスケ男子日本代表、敗れた韓国戦で明るい材料となったジェイコブス晶の向上心「一つステップアップできたので、次の段階に行きたい」
「打たないと決まらないので、打ち続けられているのは良いことです」
そして先日、イベントで来日していたかつてのNBA名シューター、レイ・アレンが代表を表敬訪問した際に授けられたアドバイスが、シューティングタッチを取り戻す一つのきっかけになったと明かした。「レイ・アレンが来て、『スポットでのシューティング練習をやらない。試合中は走りながら、シュートを打つもの』と言われました。それもあって、コンディショニングを高めながらシューティングを行う練習も取り入れています」 この日のジェイコブスのパフォーマンスにはホーバスヘッドコーチも「今日、前半はシュートを決められず、ディフェンスがちょっと足りなかったです。でも後半は、自信を持って気分良くプレーしていたと思いました。」と評価した。 今回、3本のシュート成功は大きなアピールとなったが、それと同じくらい9本の試投数も大きな意味を持つ。ジェイコブスは「打たないと決まらないので、打ち続けられているのは良いことです」と手応えを語る。そして、現状に満足することなく「前の試合よりも良かったですが、まだ足りないです。一つステップアップできたので、次の段階に行きたいと思います」と上を見続けている。 まだ20歳のジェイコブスには若さ故の脆さ、不安定さがあるのは否めないが、このマイナス面を補って余りある伸び代を持っている。指揮官も「練習中から良くなってきた」と合宿中にも進歩をしていると語る。伸び盛りのダイヤの原石が、このまま勢いに乗ってパリ五輪への切符をつかむのか。7日の試合でのプレーがより楽しみになってきた。
鈴木栄一