アドマイヤマーズが大活躍の理由は? 注目の「新種牡馬産駒の特徴」を解説
満遍なく勝ち上がり馬を出しているサートゥルナーリア
サートゥルナーリアは兄にエピファネイア、リオンディーズと2頭の種牡馬を持つ、今年の新種牡馬リーディングの大本命です。既にジェゼロ、クライスレリアーナと牡牝の大物候補を送り出し、順風満帆といったところでしょうか。 注目データは生産牧場別成績。前記の2頭はノーザンファームの生産馬ですが、実はノーザンファーム生産馬はここまで2-0-1-5という成績で、勝っているのはこの2頭だけ。勝ち上がった残りの6頭はノーザンファーム“以外”の生産馬なのです。6頭の生産牧場は全て異なっており、要するに7牧場から勝ち馬を送り出しているということ。これは種牡馬としての能力の高さを裏付けています。予想するうえでは、過小評価されがちな“ノーザンファーム以外の生産馬”に注目したいところです。
ダート替わりで狙いたいナダル産駒
2歳戦開幕から3週で3勝2着2回と猛威を振るったナダル産駒ですが、その後は23戦して1勝という急ブレーキ。ただ、ナダルはダートが主体のアメリカ競馬で活躍した馬です。牧場取材時の評判がすこぶる良く、「ダート向きだと思うけど、軽さがあるので芝でもやれそう」というコメントを何度も耳にしました。それだけに、“本来はダートに適性があるのに、調教で動けてしまっているから芝を使われている”という馬も少なくないでしょう。 実際、世代最初のダート戦となった6月15日の東京5Rではナダル産駒がワンツー。8月17日の中京6R(ダート1800m)を制したクァンタムウェーブは、ダートでかなりの出世が見込めそうです。予想的にも、ナダル産駒のダート替わりには目を配っておきたいですね。
シスキン産駒、7頭中2頭が早くも勝利!
2-1-0-1という成績を残しているシスキン産駒にも注目。実はアクシデントにより途中で種付けを中止したため、初年度に血統登録されたシスキン産駒は7頭しかいません。そのうちの3頭がデビューして、既に2頭が勝利を挙げているのです。高打率ですね! そして今週、4頭目のシスキン産駒がデビューを予定しています。その馬の名はグロスビーク。母系にエアグルーヴの名前がみえる名血で、鞍上は名手ルメール。3頭目の勝ち上がりを期待せずにはいられません。