【老後2000万円問題の真実】60~69歳の貯蓄額「2000万円以上」、実は少数派でした。年金から天引きされるお金も確認
「老後2000万円問題」が話題となりましたが、現役世代の方の中には老後の暮らしについて漠然と不安に思われている方や、なんとなく2000万円は貯蓄が必要と思われている方も多いのではないでしょうか。 【年金の一覧表】2024年度・厚生年金と国民年金の受給額が決定!標準夫婦の金額に注目 実際、夫婦2人で貯蓄2000万円を保有している世帯は、就労せず老後生活を送れるような金額の年金を受給できるのかも気になるところです。 今回は60歳~69歳のお金事情について確認していきたいと思います。 ※金額、割合等は執筆時点での最新情報にもとづいています。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【60歳代・二人以上世帯】みんなの貯蓄額はいくら?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。 ●【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値 ・平均:1819万円 ・中央値:700万円 ●【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表】(金融資産を保有していない世帯を含む) ・金融資産非保有:20.8% ・100万円未満:6.1% ・100~200万円未満:5.5% ・200~300万円未満:3.3% ・300~400万円未満:3.2% ・400~500万円未満:3.4% ・500~700万円未満:5.3% ・700~1000万円未満:6.1% ・1000~1500万円未満:8.6% ・1500~2000万円未満:5.7% ・2000~3000万円未満:8.8% ・3000万円以上:20.3% 60歳代・二人以上世帯の平均貯蓄額は1819万円、より実態に近い数値と考えられている中央値は700万円。また、貯蓄額が2000~3000万円未満の世帯は8.8%とかなり少数であるとわかります。 貯蓄額の分布を見ると、貯蓄ゼロの世帯と3000万円以上の世帯がそれぞれ約2割。二極化している様相がうかがえます。 ただし、上記の調査データは60歳~69歳を対象としているため、これから退職金を受け取る方もいるでしょう。 貯蓄額が少ない世帯においては、退職金を老後資金に充てる予定かもしれませんね。 ※上記の貯蓄額には現金・預貯金のほか株式や投資信託、債券などの金融商品残高が含まれています。