メンタルダウンから生き延びた元幹部自衛官が説く、“アスファルトに咲く花”の強さよりも大切なもの
幹部自衛官として順調にキャリアを重ねていながら、激務とパワハラが重なりメンタルダウン。 「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と転職し、自分の体験をもとにXで働き方やメンタルコントロール術を発信するわび氏。 フォロワー数が17万人を突破し、ネットメディアでもたびたび投稿が話題になる氏が手掛けた新著『人生から逃げない戦い方 メンタルダウンから生き延びた元幹部自衛官が語るユル賢い生存戦略』が発売になる。 わび氏が失敗から振り返ったという“心を折らずに生き延びる”教訓は、環境の整え方や仕事術、人付き合い、回復法まで多岐に渡るもの。そんな難易度の高い世界を生き抜くワザの一部を紹介しよう。 昔は「アスファルトに咲く花のように強くなりたい」と思っていたけど、社会人を10年も経験すると、自分がそんなに強くないことや、自分に合った環境じゃないと、花なんて咲かないことに気づきました。 置かれた場所でがんばることも大切ですが、自分に合った環境に身を置くことも忘れないでください。
同期や後輩がどんどん出世しているのに、自分だけが評価されない
私はあまり音楽を聴くことはないのですが、岡本真夜さんの「TOMORROW」は好きです。1995年の曲で、曲名より「涙の数だけ強くなれるよ アスファルトに咲く花のように」という歌詞の方が有名かもしれません。 この歌のなかで「アスファルトに咲く花」は、どんな困難にも負けない強さを表しています。もう30年ほど前の歌にはなりますが、自分を奮い立たせる術として、この歌を聴いたり、口ずさむ人も多いのではないでしょうか。 ただ、社会に出て10年もすると、自分がそんなに強い存在ではないことに気づかされます。 同期や後輩がどんどん出世しているのに、自分だけが評価されない、まわりの人はワイワイ楽しそうにしてるのに自分はどこへ行っても居場所がない……。 最初のうちは「負けないぞ」と自分を鼓舞してがんばれたけど、しんどい状況が続くと次第に弱気になってしまい、いつしか涙ばかり流れるようになってしまいます。