紫の虎・大森学園が8発完勝!「ガーッと勢いのあるチームになれれば」大森学園・小倉鋭也監督
第103回全国高校サッカー選手権東京予選1次予選ブロック決勝が9月14日、都内各会場で行われた。大田区にある森ケ崎公園では大森学園と都立久留米西が対戦し、前後半4得点ずつ取った大森学園が8対0で都立久留米西を下し、2次予選進出を決めた。 【フォトギャラリー】大森学園 vs 都立久留米西 試合は前半5分、左サイドからの崩しからFW19 田中優輝(2年)が決めると、14分にはMF9石丸雅理(3年)が追加点をあげ、その後もCKで押し込むと20分にはMF21吉田陽(3年)が、36分にはMF8小幡駿之介(2年)が技ありのループシュートで突き放し、4-0で前半を折り返した。 後半に入っても攻勢を続ける大森学園。12分、PKのチャンスでMF6町田眞裕(3年)が冷静に決め、32分にはセットプレーの流れからDF3深野裕舜(3年)が押し込むと、終了間際にふたたびMF8小幡が、右サイドのクロスから途中出場したFW20川口潤(2年)がゴール中央で決め、チーム8得点目をあげ、試合終了となった。 「早い時間で点が取れたので、ゲームが進めやすくなりました」と大森学園・小倉鋭也監督。この夏、チームは守備の整理を行いつつ、実戦で経験を積みながら、今一度、自分たちの形、自分たちのサッカーを練り続けた。その結果、都立久留米西にシュートをほぼ打たせず、主導権を握り続け、8得点の完封勝利となった。 そんななか小倉監督にとってポジティブだったのは左サイドで起用したMF21吉田の復帰だ。この夏、ケガのため、ピッチを離れていたMF21吉田だが、サイドを起点に攻撃を展開。1ゴールを挙げた。復帰したMF21吉田に指揮官は「2次予選にむけ、攻撃のポイントになれる可能性があります」と期待を込める。またMF10石丸は勝因のひとつにMF21吉田の存在を挙げており「スピードもあって、クロスもうまい選手。左サイドからの攻撃が良く、起点になってゴールが生まれました」とチームメイトからの信頼の厚さが伝わる。 大勝した大森学園のユニフォームを見ると、エンブレムには虎の横顔がデザインされている。また試合前の集合写真では折り鶴で「虎」の字があしらわれたボードと一緒にカメラにおさまっていた。大森学園と虎。どんなつながりがあるのか。小倉監督によれば、7年ほど前、チームのシャツなどを替えるタイミングでエンブレムを変更。その際、OB会の名称・紫虎(しこう)会から虎を採用したとのこと。「虎っぽくないですが(笑)、ガーッと勢いのあるチームになれれば」と小倉監督。2次予選にむけ、虎視眈々と準備を進め、頂上を目指す。 (文・写真=佐藤亮太)