バイクの機動性はバツグン! それでも避難時にバイクに乗ってはいけないのか?
避難するとき、バイクに乗って移動してもいい?
私たちの生活を脅かす存在である災害。特に日本は「地震大国」と呼ばれるほどに地震が多く発生しています。たとえば令和6年1月1日に起こった能登半島地震は記憶に新しいでしょう。また、最近では8月8日に日向灘を震源とした大きな地震が発生しています。 【画像】避難時にバイクに乗ってはいけない理由を画像で見る(10枚)
実はこのような災害時、災害時の情報収集や素早い対処のために、警察や消防などのさまざまな団体でバイクが活用されています。では災害時にバイクが活躍している一方で、私たちが「避難」のためにバイクに乗って移動をすることは可能なのでしょうか。 まず、災害時は原則として「徒歩での避難」が推奨されています。消防庁の「防災マニュアル-震災対策啓発資料-」では震災時の避難方法について説明されており、徒歩ではなくクルマを使用すると「渋滞を引き起こし、消防・救急活動に支障を来たす」ことがあると記載されています。 また、震災に関する予防や復興などにまつわる、さまざまな対策について定められている「東京都震災対策条例」の第五十一条(車両による避難の禁止)では、「都民は、震災時に避難するときは、路上の混乱と危険を防止するため、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第二条第八号の車両(以下「車両」という。)を使用してはならない。」と述べられています。 ここでの車両とは「自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバス」のこと。つまり、震災時に避難が禁止されている車両には、クルマに限らずバイクも該当していることが分かります。
また災害時には倒壊した建物などの瓦礫や、道路自体のひび割れなどの道路被害によってバイクやクルマでの通行が不可能となってしまう可能性も、ゼロではありません。また、停電によって信号が滅灯し交通が混乱する状況も考えられるため、徒歩での避難が求められます。 さらに運転中に地震が発生した場合は、揺れを感じたらすぐに減速し、安全な場所へと移動することが求められます。このときに大切なのは、出来るだけ道路ではない場所へ停めること。災害時は緊急車両が来る可能性があるため、妨げにならないように停車することが求められます。 なお、バイクをその場に置いて避難する場合は「鍵をさしたまま」にして、その場を離れる必要があります。