<西園寺さんは家事をしない>ドラマPが語る第9話の見どころ 一筋縄ではいかない西園寺さん&楠見 横井が出す答えとは?
そういう意味で、第8話はすごく難しいお話でもあったのではないかと思います。言葉にできない表現、既存の単語では表現できないものがたくさんありましたから。でも、見てくださった方の感想を拝見していたら、私たちが描こうと思っていたその「ひとつの言葉ではくくりきれない大きなもの」をそのまま受け取ってくださった方がたくさんいてくださって、とてもうれしかったですし、ホッとしました。
◇「どうしてもヘンテコな方向に行ってしまう」西園寺さん&楠見
そんなラストから続く第9話、そこにはやはり、一筋縄ではいかない西園寺さんと楠見の姿があります。あのエモーショナルなラストから「こんなことになる?」という展開になります。2人はどうしてもヘンテコな方向に行ってしまうんだなと。いい意味で想像を裏切るちょっと変な2人を、愛おしいと思って見ていただけたらうれしいです。
もうひとつの見どころは、西園寺さんの本当の気持ちがどこにあるかを知ってしまった横井(津田健次郎さん)がどう動いていくか。横井は今、視聴者の方をはじめ、多くの皆さんに愛されているキャラクターに育っているので、そんな彼がどんな答えを出すのか注目していただきたいです。
西園寺さんを思う気持ちが本物だからこそ、横井には彼女の全てを受け止める覚悟がある。昔の横井だったら違ったのかもしれませんが、今では、自分の気持ちを態度と言葉で示せる人になってきてもいる。それはやっぱり、西園寺さんと再会したからなんですよね。だからこそ、西園寺さんの心の中に誰がいても、何があっても受け止められる横井を描きたかったんです。
なかでも、私自身が原作の中でも大好きなエピソードがあります。彼の人柄と生き方と、そして他者への愛情の注ぎ方を全て表しているようなとてもすてきなエピソードです。それを津田さんに演じていただけるのがうれしい限りです。津田さん声の美しさは皆さんご存知の通りですが、丁寧に思いを紡ぐ言葉が津田さんのお芝居と声で語られることで、より横井の誠実さや優しさがじんわりと伝わったと思いました。「横井さんって本当にすてきな人だな」と思っていただけると思いますので、ぜひご期待ください。