龍谷大平安が昨夏完封負けの立命館宇治・198センチ右腕にリベンジ! 酷暑の中で光った伝統校の強さ【24年夏・京都大会】
<第106回全国高等学校野球選手権京都大会:龍谷大平安6-0立命館宇治>21日◇4回戦◇わかさスタジアム京都 【トーナメント表】滋賀大会 21日までの試合結果 全国最多となる春夏通算76回の甲子園出場回数を誇る名門・龍谷大平安が8強入り。昨夏の準決勝で敗れた立命館宇治にリベンジした。 立命館宇治の先発は十川 奨己(3年)。昨夏に完封負けを喫した因縁の相手だ。十川の持ち味は198㎝の長身を生かした角度のあるストレートとフォーク。「追い込まれるとフォークがあるので、真っすぐをしっかり振ろう」と原田英彦監督はストレートに狙いを絞らせ、練習から対策練ってきた。 その成果はいきなり結果として表れる。1回裏に二死三塁から4番・村上 宗太郎(3年)の右前適時打で1点を先制。2回裏には二死二塁から1番・池山 勇祐(3年)が右中間を破る適時三塁打を放ち、追加点を挙げた。 「アウトローの真っすぐがあのピッチャーのベストボールなので、それを捉えられたのは大きかった」と主将の藤原 一輝(3年)。相手の得意球を打ち砕き、試合を優位に進めた。 3回以降は立ち直った十川の前に追加点を奪えなかったが、8回裏に「思い切りが良い」(原田監督)と代打に抜擢された1年生の松本 創太が一死二、三塁から左前適時打を放って1点を追加。その後も打線がつながり、この回に4点を加えた。 守りではエース左腕の大西 傳心(3年)がスライダーやチェンジアップなどを駆使して3安打完封。「やり返すなら完封と決めていたので、できて良かったです」と胸を張った。 この日は酷暑の中での試合だったが、守備陣も抜群の集中力を見せて無失策。「要所で集中してやってくれたので、集中力がだいぶ磨かれていると思います。冬から守備にこだわってやってきたので、形になってきたと思います」と藤原は頷いた。 厳しい条件の試合になればなるほど、日々鍛えられている龍谷大平安の選手たちは強さを発揮する。甲子園通算104勝の秘訣が垣間見えた試合だった。