「失踪中で、離婚さえできない」パチスロ依存で借金三昧の夫が行方不明。工場勤務で食いつなぎながら、サロン主宰の「夢を叶えた原動力」とは
借金とパチスロ依存が発覚した夫が失踪
昼間はお菓子教室を開催し、夫の帰りを待つ日々。何の不満もない日々が流れますが、ある日、夫に変な電話がかかってきます。何度要件を聞いても「本人に伝えるので」といって取りいってくれません。でも1日1~2回かかってくる電話にカオリさんは「おかしい」と思い、夫を追及します。 なんと電話は借金取りからで、その額350万円。 怒ったカオリさんは夫の両親を呼び出します。 「夫の両親が謝ってきて、借金を肩代わりしてくれました。お義母さんからは『お金を肩代わりするからいいでしょ』と言われたんですが、そんな問題じゃない、甘いなと思いました。 さらにそのときに夫が失踪したんです。夫の両親が興信所に依頼して2日後に見つかったけど大変でした」 とカオリさんから衝撃発言が飛び出します。 実は夫は結婚前からパチスロ依存。借金はすべてパチスロで作ったものでした。 そんな過去や借金の存在を知らずにいたカオリさんは、夫から電話がかかってきて「あと1万円あったら出るんだけど」と言われたらすぐにパチンコ屋にお金を持っていってしまっていたんだとか。 夫にとってパチスロの存在は大きいものだったようで、「一緒にパチスロに行くのが夢」と言われていたそうです。 「私自身、賭け事NGの家で育ったこともあって一緒に行くことはありませんでした。もし一緒に行っていたら止めることもできたかな、と当時は思うこともありました。けれど、私のなかでいい印象がない娯楽だったので、もしも当時に戻れたとしても一緒には行かなかったでしょうね」 とカオリさんは振り返ります。 しばらくは平和に過ごしていたある日、共通の友達から電話がかかってきました。 「旦那さんからお金を貸してと言われて…大した金額じゃないし貸すのはいいのだけど、カオリちゃんが知らないのはいけないと思うから」と言われ、2回目の借金が発覚します。
3回目の借金と別居開始
2回目の借金問題が落ち着いたある日、夫の会社の上司から、夫が出勤していないと電話がかかってきました。毎日お弁当を作って朝送り出しているのに何が起こった?と思って夫を問い詰めると、会社に行かずにパチスロに通っていたと言われ、3回目の借金が発覚。 それでも「この人は私がいないとダメなんだ」と思っていたカオリさん。 とはいえ、このままでいいとは思えなったので、頭を冷やしてもらうために夫の両親に連絡をし、夫を実家に帰らせました。 実はそのとき、カオリさんのお父さんは脳梗塞で手術を終えたばかり。カオリさんは父親に心配をかけたくないため離婚を決意することはできず、実家に帰ることもできませんでした。 疲れきったカオリさんは一番仲の良い親戚に相談します。 「カオリの幸せを考えなさい」と言われ、「自分の幸せを一番に考えたときに別れるしかないと思った」と離婚を決めました。 そのタイミングでお菓子教室をやめて、商社に正社員として再就職をします。 ところがすぐに怒鳴る本部長のパワハラと、同僚の女性からのセクハラに悩まされます。同性からのセクハラは誰にも相談できず、3ヶ月で退職することになりました。 「お菓子でやっていこう。趣味じゃなくて、きちんと学ぶんだ!」と決意し、42歳から製菓の専門スクールで学び始めます。 しかし、夫は借金返済中のため家計は火の車。そこで工場の夜勤バイトを始めました。