NHKサンパウロ支局=吉永智哉さんが着任=「多様なブラジルの姿伝えたい」
NHKサンパウロ支局に9月、吉永智哉さん(兵庫出身、40歳)が新支局長として着任した。今月8日、着任挨拶のため編集部を訪れた。 吉永さんは大阪外大(現・大阪大)でパキスタンの言語ウルドゥー語を学び、卒業後、NHKに入社。国内では東京、大阪、青森で勤務し、国外ではドバイ勤務を経験した。ドバイでの経験からアラビア語にも通じている。 ブラジルを訪れるのは今回が初めてで、ブラジルに対しては世界有数の食糧生産国として、また近年注目を集めるグローバルサウスの主要国として、国際社会の中でも存在感を有する国との印象を持つ。 サンパウロ支局では中南米地域のニュースを取材し、番組を製作する。吉永さんは「ブラジルは今年G20を主催し、来年はCOP30を開くなど国際的にも注目を集めており、とても取材のし甲斐があります」と意気込みを語った。 青森勤務時代には同地で盛んな相撲の取材活動などを通じて、日本の伝統文化や郷土文化に対する造詣を深めた。ブラジル日系社会への関心も強く、「世界最大の日系社会が持つ歴史や文化を理解したいのはもちろん、次世代への文化継承の様子についても知ることができれば。来年の日伯外交樹立130周年や各県人会の活動、相撲などの文化普及の様子など多様なブラジルの姿を伝えたい」と語った。