吉沢悠さん(46)突然の活動休止、留学を経て気づいた「舞台に立てることは当たり前ではない」|STORY
昔から変わらない甘いマスクと、優しいオーラを纏った実力派俳優・吉沢悠さん。プライベートでは、2013年にモデルの桐山マキさんと結婚。デビューから27年、俳優として活躍しながら公私に充実した毎日を送っている吉沢さんに、これまでの俳優人生や、40代でも生き生きと輝き続ける秘訣、結婚生活などについて語っていただきました。 【写真あり】昔から変わらない甘いマスクと大人の色気...吉沢悠さん(46)
コミュニケーションが苦手だったからこそ、自分を表現する“役者“の道を選んだ
実は今も変わらないのですが、もともとの気質としては人前に立ちたくない、目立ちたくないというタイプ。なので芸能界に入った理由も、人からチヤホヤされたいとか、昔からの夢だったというわけではないんです。どちらかというと、どうすれば人とうまくコミュニケーションをとれるのだろうと、昔から悩んでいるような性格でした。特に女性とのコミュニケーションが苦手で、10代の頃は女の子との接し方もわからなかった。 そんな風に人前で自分を出すのが苦手だった僕に「カラオケなら声で発散できるし楽しいと思うよ」と友人がアドバイスをくれたのをきっかけに「カラオケ夢オーディション」に参加。受賞したのは準グランプリでしたが、その場にいたスカウトマンの方に声をかけられて19歳の時に芸能界入りしました。 俳優に興味を持ち始めたのも、役を掘り下げていく過程で人の気持ちを理解したり、喜怒哀楽がわかって初めて成り立つのが演技だという認識があったから。もしかしたらそこから自分の表現方法も探れるんじゃないかと興味が生まれました。事務所に入ってすぐ、尊敬できる監督に運よく出会えたことも大きかったと思います。 その監督の演技レッスンは、台本も使わず役も割り振らないという手法。例えば、「相手に対して、”大好きだよ”という気持ちを、その言葉を使わずにボールを投げながら全身で伝えてみて」といった、感情の根っこの部分を発散させて表現するような指導でした。それがすごく面白くて、演技レッスンを受けているうちに、誰かに自分の気持ちを伝えたり会話したりすることは、思っていたよりも難しくなかったんだと気づくことができた。その経験から役者を志す気持ちが強くなり、社会人として俳優で稼げるようになろうと決意。半年間の演技レッスンを経て、「青の時代」というドラマでデビューしました。