久々ヒットの大谷翔平、万全でなくてもスイングスピードや打球速度はチームトップ級
29日(日本時間30日)にニューヨークで行われた米大リーグのワールドシリーズ第4戦でドジャース(ナ・リーグ)の大谷翔平が久々に快音を響かせた。3日前の第2戦で左肩を亜脱臼して以降、初ヒット。前日同様、左手でユニホームの胸元をつかんだまま走り、スライディングするなど、再発や悪化に警戒しながらのプレーだとみられるが、打撃では大谷らしさも垣間見えた。(デジタル編集部) 【写真特集】2024ワールドシリーズ第4戦…ヤンキース大勝、ジャッジにも快音
待望のヒットは、五回だった。8番スミスが2点差に迫るソロホームランを放ち、9番エドマンが四球を選んだ無死一塁で打席が回ってきた。投手は左のアンダースローのヒルに代わった。前日も対戦しているこの変則投手に対し、大谷は初球のシンカーを痛打。鋭いライナーを中前に飛ばした。一塁の塁上ではいつものように両腕を上げて、かしげるユーモラスなポーズを見せた。これが、シリーズ初戦の二塁打以来、13打席ぶりの快音だった。
大リーグのプレー解析システム「スタットキャスト」によると、この打球は時速103・8マイル(約167・0キロ)。大谷にしては、特別に強烈というわけではないが、この試合のドジャース選手の打球としては、フリーマンの先制本塁打に次ぐ2番目の速度だった。
また、スイングスピードは、この打席が78・2マイル(約125・9キロ)で、この試合のヤンキースの選手を含めて全体7番目。初回の遊飛の際のスイングスピードはさらに速い83・0マイル(約133・6キロ)で、これを上回ったのは、ヤンキースの怪力自慢、スタントンのみだった。
三回の中飛の際も76・9マイル(約123・8キロ)で、この3度のスイングが、ドジャース選手の中でのベスト3だった。前日の記者会見で、「試合の中ではもう、痛い、痛くないというのはあまり考えてない」と話していた大谷。万全ではない中、力強くバットを振っている。