オープンイヤー型イヤフォン「nwm DOTS」が2024年のベストバイ 毎日装着しっぱなしでも快適
毎年、この時期になると頭を悩ませることになるベストバイ。ただ、2024年に関しては、それほど悩むことがありませんでした。というのも、あまりガジェットを買っていないから。ただ、「あまり」といっても、スマートフォンでは「Galaxy S24 Ultra」や「Pixel 9 Pro」、PCでは「M3 MacBook Air」や「GPD WIN Mini」などを購入しています。 【画像】実際に「nwm DOTS」を装着した様子 そんな私が2024年のベストバイとして選んだのは、NTTソノリティのオープンイヤーイヤフォン「nwm DOTS」です。11月20日に発売されたばかりですが、発売日に購入してから、起きている間は毎日装着しっぱなしになっています。 2023年ごろから一気に数が増えてきたオープンイヤー型イヤフォンですが、2024年はイヤークリップ型が特に人気のようです。「HUAWEI FreeClip」や「Bose Ultra Open Earbuds」「Anker Soundcore C40i」「Victor HA-NP1T」など、各社からさまざまな製品が発売されました。 ただし、イヤークリップ型は人(耳)を選びます。私もHUAWEI FreeClipを所有しており、しばらく使っていたのですが、なぜか左耳だけ痛くなるという症状が出てしまい、使用を断念しました。 こういったこともあり、オープンイヤーイヤフォンとしては、2年ほど「HUAWEI Eyewear」と「HUAWEI Eyewear 2」を使っていました。しかし、nwm DOTSを購入して以来、メインイヤフォンの座は完全にこちらに移りました。 「耳スピ」として展開されているnwmシリーズですが、私はワイヤレスの「nwm MBE001」、ネックバンドタイプの「nwm MBN001」、ヘッドフォンの「nwm ONE」を購入しました。これらと比較しても、nwm DOTSの完成度は高いと感じます。 nwm DOTSは、耳に引っ掛けるだけのシンプルな構造です。前モデル「nwm MBE001」は、耳の裏側部分に大きな塊があり、装着感がいまひとつでしたが、nwm DOTSではその点が改善されています。代わりに耳の上にくるユニット部がやや大型化しましたが、それでも片側約8gと軽量です。耳に引っ掛けているだけの設計のため、激しい運動時には向きませんが、日常生活では問題なく使えています。 nwmシリーズの特徴は、NTTの特許技術であるPSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)の搭載です。この技術は、アクティブノイズキャンセリング(ANC)の逆のような仕組みで、再生音と逆位相の音を重ねることで音漏れを防ぎます。この効果は非常に強力で、常識的な音量で使用している限り、肩が触れ合うほどの距離でも音漏れしません。ただし、オープンイヤー型の特性上、電車内や人混みといった騒がしい場所での使用には適していません。 また、音が2つのマイクに到達する時間差から音響空間を認識して話者を特定するビームフォーミング、雑音を除去して音声だけを抽出するスペクトルフィルターを応用した「Magic Focus Voice」という技術も搭載。PSZとMagic Focus Voiceを両方搭載するのは、これまでヘッドフォンタイプのnwm ONEのみで、イヤフォンタイプではnwm DOTSが初搭載となります。 オープンイヤーイヤフォンはじっくりと音楽を楽しむというより、ながら聴き用途が主となると思いますが、nwm DOTSは新設計のドライバーを採用したことで、前モデルよりも音質が向上しています。特に、オープンイヤー型では物足りないことが多い、中低音がしっかりと出ています。対応コーデックは SBC/AAC/LC3/CVSD/mSBCで、マルチポイントにも対応しています。 バッテリー持ちもよく、本体のみで約8時間。1日中音楽を流しているわけではありませんが、朝起きてから夜寝るまで装着していてもバッテリー切れにはなっていません。面白そうなイヤフォンが登場したら、そちらに乗り換えるかもしれませんが、当分の間はnwm DOTSがメインのイヤフォンとして活躍してくれそうです。
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