変わりゆく道後温泉 「老舗旅館の経営権譲渡」「屋号変更」…伝統と革新が織りなす温泉街の未来
伝統と革新の共存 道後温泉の未来像
こうした変化の中、大和屋本店の奥村社長は地元の旅館・ホテル業界のトップとして、観光地・道後を取り巻く状況の変化には業界全体で敏感になっていかないといけないと考えている。 道後温泉旅館協同組合の理事長も務める奥村社長は、「新しい動きと今までの動きを調和させながら進んでいくのが、今後必要なことと考えております」と語る。 観光産業は今や日本の成長産業として位置付けられ、様々な投資の対象にもなっている。そのため、歴史ある道後のまちづくりにマイナスの影響を与えないよう注意しなければいけないと奥村理事長は警鐘を鳴らす。 奥村理事長は「洗練されているが、懐かしさもあり、独自性もあると。そういったものは1つだけの施設ではできません。それぞれが自分の施設を磨きあげながら、まちづくりにも協力していく必要が、最終的にはその施設の利益にもなっていくということかと思っております」と語る。 道後温泉は今、新たな動きも取り入れながら、積み重ねてきた歴史を未来へつないでいく挑戦の最中にある。伝統と革新のバランスを取りながら、この温泉街は次の150年に向けて歩み始めている。 変わりゆく道後温泉。しかし、その本質は変わらない。温泉に浸かり、歴史を感じ、新しい「おもてなし」を体験する。そんな道後温泉の魅力は、これからも多くの人々を惹きつけ続けるだろう。 (テレビ愛媛)
テレビ愛媛