「サイコパス」が活躍しやすい意外な3つの職業
サイコパス傾向の人は、殺人を犯すこともありますが、その犯行にも特徴があります。彼らは、怒りなどによる衝動的な犯罪は少なく、殺人を手段として用いて何かを行う、道具的な犯罪が多いのです。 サイコパス傾向は、悪の人格のように思われますが、つねに冷静でリスキーな行動をいとわないことから、勇敢な消防士やイノベーター、救急救命医などとして活躍している人も少なくありません。 ● ゲームやアニメの影響で暴力的になるって本当? サスペンスものやアクションものなど、暴力的なシーンが多く含まれる映画やアニメは人気があります。そのような映像は、見る人の心理にどのような影響を及ぼすのでしょうか。 それには、ふたつの説が考えられています。ひとつは「観察学習説」です。これは、暴力的な映像を見るとその行動を学習してしまい、同じような行動の動機づけになるというものです。 そしてもうひとつは「カタルシス説」です。こちらは、観察学習説とは逆に暴力的な映像を見ることによって、気持ちが晴れ、暴力行為は抑制されるという考えです。 多くの実験が行われてきましたが、現在のところ、カタルシス説を支持する結果は極めて少なく、観察学習説が多く支持されています。 暴力映像に関して、近年とくに問題となっているのが、暴力ゲームの影響です。暴力ゲームは、自らが主人公となって、敵やゾンビなどを倒していきます。この際、プレーヤーが自発的な行動をとり変化が現れるとその行動が増加していくという「オペラント条件づけ」が起こり、観察学習効果がより強く出てしまうというのです。 ただし、だからといって暴力映像や暴力ゲームを規制すればよいということにはなりません。歴史的にそれが広く受け入れられてきた以上、なんらかの有益な役割もあるはずだからです。
● 少年犯罪は昔より凶悪化しているというのは本当か? 近年、テレビのニュースやワイドショーでは、少年犯罪の凶悪化、低年齢化を嘆く内容が多く報道されています。 大きなきっかけとなったのは、1997年に起こった神戸連続児童殺傷事件です。この事件は、遺体の一部が学校の校門の前に置かれていたり、犯行声明文が出されたりするなど、大きな話題となりました。そして捕まった犯人が少年であったことから、社会に大きな衝撃を与えたのです。この事件をきっかけのひとつとして、国民の声が高まり、2000年には少年法自体が厳罰化する方向で改正されました。 しかし実際のところ、少年による犯罪は凶悪化、低年齢化が進んでいるのでしょうか。これについては、多くの議論がされています。 数値だけを見ると、少年による強盗、殺人といった犯罪の数値は、1960年代頃と比べて減っています。1997年頃には強盗の件数が増加していますが、これは窃盗の際に被害者に怪我をさせたケースなどであり、凶悪化の証拠にはならないとされています。殺人事件にしても、少年による残虐な事件ということでメディアが大きく取り上げたため、強く印象に残っているにすぎず、過去にはもっと残虐な事件も起きています。そのため、一概に凶悪化、低年齢化が進んでいるとは言えないのです。
越智啓太