往年の“ファクトリーマシン”が蘇った!? 注目のヤマハ新型「XSR900 GP」はやはり爆売れ!? 販売店での反響とは
表面的な再現ではなく走りもチューニング
ヤマハ発動機は、大型自動二輪の新型車「XSR900GP」を2024年5月20日に発売しました。 【画像】80年代が蘇る! YZR500のレーサーレプリカ「XSR900 GP」を写真で見る(26枚)
ヤマハのかつてのレーシングマシン「YZR500」を現代の車体を使用して再現したのが「XSR900 GP」です。 YZR500は、かつてのロードレース世界選手権(現在のMotoGP)、全日本選手権などで活躍したヤマハのファクトリーレーサー。 とくに1980年代の早さは圧倒的で、WGPはもちろん「デイトナ200マイルレース」でも優勝しました。 ケニー・ロバーツ選手やエディ・ローソン選手、そして日本の平 忠彦選手といった有名ライダーが駆ったマシンでもあり、マシンとともにファンの記憶に刻まれています。 YZR500は、1970年代~1990年代までの長い歴史を持つマシンですが、新型XSR900 GPは、人気の高い1980年代のスタイルを取り入れました。 単にスタイルを似せただけではないのが新型XSR900 GPの特徴。ベースとなったバイクは、スポーツネイキッドの「XSR900」です。 ライトを極限まで小型化しスタイルを強調したカウルは、当時の雰囲気を再現しただけではなく空力と防風性を考慮。 横に飛び出たナックルガードはネジ止め部分をあえて露出させて手作りの質感を醸し出しています。 カウルの内側は、丸パイプのステーをあえてハンドルの上部を通してフレームに固定。さらにアッパーカウルとの固定部にはベータピンを採用し、古さを演出しています。 走行性能面も専用チューニングを施しています。ヘッドパイプ周りとエンジン懸架、ピボット部の締結部を見直したことでねじり剛性を強化。 リアフレームも新開発品を採用。コーナリング中の安定性を向上させるとともに、フロント荷重時のハンドリングを見直しました。 前後フレームは素材を無垢の状態で使用しているため、雰囲気も出ています。 前後のショックアブソーバーも専用開発しました。スポーティな走りを想定したフルアジャスタブル式(KYB製)なので、乗り味を細かくセッティング可能。 フロントブレーキホースもコントロール性の高いものを使用。より安心してブレーキがかけられるでしょう。 なお車体サイズは全長2160×全幅690×全高1180mm、重量は200kgです。 パワートレインは、888ccの水冷直列3気筒DOHCエンジンを搭載。性能は最高出力88kW(120ps)/1万rpm・最大トルク93Nm(9.5kgm)/7000rpmとなっています。 出力特性は任意に変更が可能。あらかじめ設定されたもののほか、ライダーが好みでセッティングできる枠も用意しています。 トランスミッションは6速MTで、発進・停止以外はクラッチ操作なしで変速可能な最新型のクイックシフトを採用しています。 メーターはフルデジタル式。アナログ式タコメーターを大きく表示するモードを含む4種類の画面を用意。 スマートフォンアプリとも接続可能で、車両管理をスマホから行ったり、ナビを画面に表示させたりすることも可能です。