【K-1】イジメを受けていたファイター・バグボード「イジメられている人に、それを強みに変えることが出来るってことを証明していきたいと思っている」
2024年7月7日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD MAX』にて行われる、「K-1 WORLD MAX 2024 -70kg世界最強決定トーナメント」の決勝戦に進出したロマーノ・バクボード(スリナム)のインタビューが主催者を通じて届いた。 【写真】左ボディを見舞うバクボード “ザ・モンキーキング”ことオランダのロマーノ・バグボードは、“NEXTブアカーオ”と呼ばれるタナンチャイ・シッソンピーノンから判定勝ちを収めた。入場では猿のマスクを被って派手に現れたが、それには秘密があった。 ■弱みは逆に言うと、その人のオリジナリティでもある ――MAX世界大会開幕戦は、2週間前の試合オファーにも関わらず強豪のタナンチャイ選手を破りました。 「直前のオファーについては、特に問題だとは感じていなかったよ。人生で一番美しい出来事は、突然に決まるからね。それを受け入れれば、良いことは起きる。でも、試合直前に日本に来て体重がオーバーしたのは自分が悪い。それについては申し訳なく思っているし、ペナルティを受けることになったのは仕方がないことだ」 ――直前のオファーで減量は苦しかったのでしょうか。 「それは言い訳にすぎない。でも、日本へ来る時の飛行機では水とキュウリくらいしか口にできなかったんだけど、マイク会長が横で美味しそうに機内食を食べているのを見て我慢していたね。これも試練だと思い、試合に集中していた」 ――タナンチャイ戦で得たもの、収穫みたいなことはありましたか。 「あの時は相手の攻撃を待ってから返していこうと思っていたんだけど、待たなくて良いと勉強になったね。自分から攻めて自分の攻撃で終わらせるということだけを意識し、集中していた。自分のタイミングで攻めるということは、非常に勉強になった」 ――タナンチャイ戦の対策はできていた? 「あまり準備する時間がなかったので、映像はちょっとは見たけど、それほど練習ができる時間がなかった。でも、自分が予想していたほどの重いキックではなかったのは意外だったね。キックが重いと聞いていたのと、アッパーも強いと聞いていたので、それに合わせる必要があるかなと思っていたんだけど、重いキックが来なくてラッキーだったかな」 ――タナンチャイ選手の蹴りが少なかったことを驚く声も多かったようです。 「たしかに、キックが来なかったのは驚いたよ。強いヒザ蹴りやアッパーを待ってからの攻撃を考えていたので、あれは意外だったな。でもキックが来ないため、なかなか自分のタイミングで攻められなかったのも事実だ。普段なら自分のコンビネーションをもっと出しているので、今回はもっと自分らしさを出せると思うよ」 ――ところで入場では猿(モンキー)のようなマスクを被ってきましたが、あれは? 「猿のマスクを被るには理由があるんだ。俺は小学校の頃に、イジメられていたんだよ。モンキーに似ているとか言われて。その時は非常に辛かったけど、イジメられている時に、自分の中で“自分の弱みを強みに変えろ!”という声がしたんだ。それで、自分に起きることはすべて自分を強くしてくれるものだと思うようになっていった。弱みは逆に言うと、その人のオリジナリティでもあるし、特長だからね。若い時は自分の弱みだと思っていたけど、今はイジメられている人に、それを強みに変えることが出来るっていうことを証明していきたいと思っている。だからメッセージとして、試合ではモンキーのモチーフを見せつけているんだよ」 ――イジメに遭っている人にメッセージを与えようとしていると。だから、背中にモンキーのタトゥーが入っているんですね。 「これは2年前くらいに入れた。18歳でプロになり、24歳に入れた。今26歳なんだけど、ずっとそれ(モンキーのタトゥー)を入れる夢を見ていたんだ」
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