マカオ、電動車椅子利用した中古パソコン用メモリの密輸出事案摘発
澳門海關(マカオ税関)は11月22日、治安警察局及び消防局と合同でマカオの4つの陸路イミグレーション施設におけるスムーズで安全な通関を確保するための措置として、同月20日から1ヶ月にわたる電動車椅子、電動キックボード、電動スーツケースを使用または携行して出入境する旅客に対する専用ルートでの臨時安全管理措置を講じる中、中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーションで電動車椅子を使った密輸出事案を1件摘発したと発表。 税関によれば、同日午前、臨時安全管理措置の専用ルート(マカオから中国本土への出境)途中にある検査エリアにおいて、税関職員が気づき電動車椅子に乗った男1人が密輸品を隠し持っている疑いがあるとして男を呼び止め、当該電動車椅子に対する検査を実施したところ、その前方及び後方に設置されたカゴの中から中古パソコン用メモリ100個が発見されたという。 男は71歳の中国人(中国本土居民)で、密輸出を企図したものとして男を最高5万パタカ(約97万円)の罰金が課せられる対外貿易法違反で起訴するとともに、密輸品を押収済みとした。
昨年(2023年)1月初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、物品を着衣の下や電動車椅子、ベビーカー等の中に隠す手口も目立っている。 税関では、市民に対して物品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を得て違法な運び屋行為に関与することがないよう累次の呼びかけを行った。