「プーチンの地政学」が作り出す「国際化された内戦」ーーロシア・ウクライナ戦争と現代世界の紛争の構図
現在のロシアの行動は、第二次世界大戦時に「生存圏」を標榜して拡張主義的政策をとったナチス・ドイツの行動と同じように、「圏域」思想を重視する世界観に基づいている
ロシア・ウクライナ戦争はしばしば、例外的な戦争だ、と言われている。だが、果たして本当にそうだろうか。 「ヨーロッパにおける主権国家間の戦争だから」というのが、「例外性」の理由とされることが多い。だがそれが、果たして本当に簡単にわかった気になれる理由なのかどうか、疑問の余地があるのではないか。 本稿では、あらためてロシア・ウクライナ戦争という現在進行形の戦争を、どのように理論的な視座から理解するか、という問いを立ててみる。そして、それによって、現代世界の武力紛争の構図を捉え直していくための視座を示す。
本文:6,842文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
篠田英朗