JRA創立70周年記念式典が開催される 武豊騎手「この歴史を作ってきたJRAはすごい」
JRA創立70周年記念式典が30日、東京都内のホテルで行われ、約330人が出席した。日本騎手クラブ会長の武豊騎手、日本競走馬協会会長代行の吉田照哉氏、元騎手の岡部幸雄氏、元日本調教師会会長の橋田満氏ら、中央競馬・馬事振興などの発展に尽力してきた功労者に感謝状と記念品が贈られた。 JRAの吉田正義理事長の感謝の言葉で始まった創立70周年記念式典。功労者のひとりでジョッキー界のレジェンド、武豊騎手は70年の重みを感じていた。 「38年目で、人生の半分以上も騎手をやらせてもらってありがたいと思います。海外のレースに行って改めて感じるのは、日本のファンの多さとその熱量。他の国ではなかなかない。この歴史を作ってきたJRAはすごい」 式中に流れたVTRの『世界に通用する強い馬作り』には特別な思いがあった。「第1回のジャパンCのときは中学生でした。めちゃくちゃときめいたのを覚えています。長く日本と世界の距離があった頃を知っているから、感慨深いものがあります」と明かした。 馬だけではない。騎手も世界に通用するレベルまで上がった。「日本のジョッキーは凱旋門賞を勝っていないけど、そろそろいいんじゃないですか」と今週末のフランスでの決戦も見据える。 凱旋門賞への思いは特に強い。1994年ホワイトマズル(6着)で初めて挑んでから30年。11度目となる今年はアイルランドのアルリファーで臨む。「勝ちたいと強く思ってここまできた。アルリファーは乗りやすくてすごくいい馬。チャンスはあると思うし、ワクワクしている。80周年の式典で、自分が凱旋門賞を勝つVTRが流れるとうれしいですね」と力を込めた。(板津雄志)