<ここに注目>大型1年生・佐々木擁する花巻東 市和歌山の米田は好右腕 センバツ
◇第5日第1試合 花巻東vs市和歌山
昨秋の東北大会で頂点に立ち、明治神宮大会でも4強入りした花巻東の強力打線に、昨春のセンバツを経験した市和歌山の好投手が挑む好カード。投打の層が厚い花巻東がやや優位か。 【過去には小芝風花さんも】センバツ応援イメージキャラクター 大谷翔平ら好投手を輩出してきた花巻東だが、今年のチームは圧倒的な得点力が強みだ。昨秋の公式戦のチーム打率は3割4分8厘。高校通算本塁打が50本を超えた佐々木麟太郎(2年)、豪快なスイングで高校通算本塁打が40本を超える主将の田代旭(3年)の3・4番コンビの前に走者をためたい。技巧派のエース左腕・万谷大輝(3年)を中心に投手力の底上げも進む。 市和歌山は最速149キロの本格派右腕・米田天翼(つばさ、3年)が最少失点に抑えることが勝利に近づくポイントになる。前エースの小園健太(DeNA)から手ほどきを受けたシュートなど7種の変化球も操り、相手の強力打線を封じられるか。 チーム打率2割7分9厘の打線が米田を援護できるかどうかも鍵になる。冬場に低反発の金属製バットを使ってミート力を高めてきた成果が期待される。犠打も絡めて得点圏に着実に走者を進め、少ないチャンスをものにしたい。【円谷美晶】
花巻東、14試合で計147得点の攻撃力
「歴史を作るのではなく、歴史を変えよう」。佐々木監督からそう声をかけられてスタートしたチームは、創部66年目の昨秋、東北大会で初優勝を果たした。 高い得点力が強みで、昨秋の公式戦14試合で計147得点、チーム打率は3割4分8厘。打線をけん引するのは、長打力のある3番・佐々木麟太郎(2年)と4番・田代旭(3年)だ。佐々木は昨秋までに高校通算50本塁打を達成。昨年12月に両肩を手術し、調整を続けてきた。 エース左腕・万谷大輝(3年)は最速129キロだが、スローカーブなど緩い変化球を織り交ぜて緩急をつける技巧派だ。サイドスローの右腕・工藤翔大(3年)は球威があってテンポもよく、守備のリズムを作ることができる。 「岩手から日本一」。グラウンドに掲げられた目標に最も近づいたのは、米大リーガーになった菊池雄星を擁して準優勝した2009年。今度こそ東北に優勝旗を持ち帰る。