カフェを目指した「カウンターつきのキッチン」が物置に。新居の採用にはご注意
新居にカウンターつきのキッチンをつくれば、家族で食事をしたり、子どもが勉強したりできる…。そんな夢を抱きがちですが、じつは、カウンターが物置と化すリスクも。3年前に地元工務店で注文住宅を建てた日刊住まいライターの失敗談を紹介。現実を知って、いま一度、カウンターの採用の検討を。家族のライフスタイルを考慮することが大切です。
新居ではカウンターつきのペニンシュラキッチンを採用
筆者は妻と子ども2人(10歳と7歳)の4人家族。家づくりの際に、28社のハウスメーカーを見学。3年前に地元工務店で、2階建ての注文住宅を建てました。 キッチンはアイランドや壁づけなど、さまざまなタイプがあります。そのなかから、どのタイプにするか、とても悩みました。そして悩んだ末、カウンターつきのペニンシュラキッチン(上の図面の赤丸で囲んだ部分)にしました。 理由は、リビング側にせり出した長いカウンターで、コーヒーを飲んだり、子どもが学習したりできるといいと思ったからです。しかし、現実は、まったく思いどおりになっていません。詳しく紹介していきます。
カウンターは食事も勉強もゆったりできるサイズに
こちらが、わが家のペニシュラキッチンです。壁とつながっている、右手の白い壁の裏側にコンロがあります。 この壁に加え、キッチン本体より9cm高く設置したカウンターがあることで、リビングからはコンロやレンジフード、調理しているときの手元が見えることはありません。 カウンターのサイズは幅265×奥行き52cm。勉強したり、食事したりできるように、幅だけでなく奥行きもしっかりとっておきました。 カウンターの下には、ハイチェアをしまえるスペースもあります。ですから、ハイチェアに座って、カフェでコーヒーを飲んでいるような時間を過ごせそう。また、調理中にキッチン側から、子ども2人が学習しているのを、見守ることもできるはず…と思っていました。 ところが暮らし始めてみると、その夢はもろくも崩れ去ったのです。
カウンターの下はランドセルや教科書置き場に
ハイチェアは、もう少し子どもたちが大きくなってから購入しようと考えていました。家を建てた当初は、まだ下の子は幼児。落ちてケガをするようなことが、あってはいけないと考えたからです。 すると、ハイチェアを収納するはずだったカウンター下は、子どもたちの格好の荷物置き場になってしまったのです。 この場所は、玄関からLDKに入ってすぐの場所、学校から帰ってきた子どもたちが、ランドセルやカバンを置くには、確かに便利な場所です。少しでも見栄えをよくしようと、カラーボックスを設置して、ランドセルや教科書を収納できる場所をつくりました。 とはいえ、見た目はおしゃれとはほど遠い状態。リビングでくつろいでいるときに、目に入ると、とても残念な気分に。