中高生の生理の悩み その対応策は 専門医「心配なら早めに相談を」
テレQ(TVQ九州放送)
自分ではどうすることもできない「生理」による痛み、そして体調の変化。悩んでいるのは大人だけではありません。今回、中学生に話を聞くと学校生活ならではの悩みを抱えていました。特に、受験日と生理が重なることへの不安は大きく、専門医は「心配なら早めに相談をしてほしい」と呼びかけています。 福岡市の筑紫女学園中学校。生理についての悩みを話してくれたのは中学2年生と3年生の10人です。 生徒 「生理が来た時に痛みで授業になかなか集中できない」 「(血が)漏れていないかとか、ズボンに染みていないかとか、結構心配になる」 「腰が重く痛くなるタイプだから、一日中痛いから本当にひどいときは立てないくらい」 「体育祭の当日に、最後の3年生の種目の時に、そこで生理が来て吐き気がおさまらなかった」 さらには、こんな苦労も聞かれました。 生徒 「テストの時にかぶってしまい、テスト中に抜けてトイレに行った。抜けたはいいけどナプキンが無くて困って、トイレットペーパーで代用した」 体が成熟していない10代のうちは生理の周期も不安定で、環境や体調のちょっとした変化でも生理が来ることもあります。そして、こんな悩みも。 生徒 「生理痛が重い方なので、前から大学受験の日にかぶったらどうしようかと思う」 生理の影響で試験に集中できないのではと不安に思うようです。国などは生理による体調不良で受験が困難な場合、追試を受けられるよう対応を進めています。大学入学共通テストでは、医師の診断書を提出すれば追試が受けられます。高校受験についても去年12月、公立高校の入試で生理による体調不良でも追試験が受けられるよう文部科学省が全国の教育委員会に通知。医師の診断書や欠席理由を書いた申請書を提出する必要があります。今年3月の入試から導入されたものの、ある民間の調査では、女子中学生と母親いずれも8割が「追試制度を知らない」と回答。制度はあっても当事者である生徒や保護者に届いていないのが現状です。産婦人科医の福嶋 恒太郎さんを訪ねました。 福嶋クリニック 福嶋 恒太郎副院長 Q追試験などの国の対応については 「もっと早くからあってよかったと思う」 福嶋医師は、受験生の生理に対する不安を少しでも減らせたらと、学習塾での講演など中高生への支援活動をしています。 福嶋恒太郎医師 「痛くて学校にいけないとか、生理前の調子が悪い、普段の生活から困っている人も中高生でもいる。下腹痛、おなかの痛みはどうしても話だけでは分からないこともあるので。おなかから超音波で見るとか、その状況に応じて適切に対応できる場合もある」 また、生理痛や生理前の不調を軽減するため「低用量ピル」の服用をすすめる場合がありますが、受験を控えた学生は「飲み始める時期」に注意が必要と話します。 福嶋恒太郎医師 「飲み始めにむかむかしたりとか不正出血があったり、なじむまでに少し時間がかかることがある。年明けで受験期になってから来るとになると使い始めでなかなか難しい。夏休みには来てねと言っています」
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