「このたび わたしたちがノーベル平和賞をいただくことになりましたよ」原爆慰霊碑で先人たちに伝えた思いは 日本被団協・箕牧智之代表委員に聞く 被爆80年への決意 ノーベル平和賞の受賞決定を受けて
■原爆慰霊碑に受賞の報告 先人たちへの思い 青山キャスター 「箕牧さんはきのう、原爆慰霊碑に受賞決定の報告に行かれていましたが、どんな報告されたんですか?」 箕牧さん 「1956年に 森滝一郎 先生が理事長で設立された広島県原爆被害者団体協議会、森滝先生の言葉は『核と人類は共通できない』というお言葉でした。そして 伊藤サカエ さん、藤川一人 さん、そして 坪井直 さん、坪井さんは『ネバーギブアップ』、あきらめることなく核兵器禁止を訴えていくということで、そして34万人のね、原爆で亡くなられた慰霊碑の前で、『このたび、わたしたちがノーベル平和賞をいただくことになりましたよ、坪井さんがお元気だったら、もっともっとよかったのに』というような気持ちで報告をさせていただきました」 青山キャスター 「箕牧さんにとっても本当にたくさんの方の顔や言葉が浮かんだんでしょうね」 箕牧さん 「そうです。もう34万人といったらね、だんだん亡くなって、あれも亡くなった、これも亡くなったというんでね。当時、年齢の高い人ほど早く亡くなっていかれますから、本当に直爆の人たちはね、そうした人生で一生が終わるということはね、本当に残念な戦争だったと思いますよ」 田村キャスター 「きのう、外国人の方も箕牧さんと一緒に写真を撮りたいっていうような方もいらっしゃったと聞いたんですけど、そういう世界に対する反響みたいなのも感じていますか?」 箕牧さん 「はい。それはニューヨークからもたくさんのメールが来ましたがね、『あんたらが映っとったでー』と。そういうふうに世界中に日本被団協がノーベル平和賞に選ばれたということで、核兵器の問題にね、市民・国民がね、世界中の人たちが考える機会になったのはありがたいと思います」 ■ノーベル平和賞受賞で期待すること そして被爆80年にむけて 田村キャスター 「一方で、わたし、きょう平和公園に行ってきたんですけど、この日本被団協のノーベル平和賞受賞のニュースを知らないっていう若い方も何人かいらっしゃって、広がっていくっていうのはこれからの課題なのかなとも感じたんですけど、わたしたち若い世代に伝えたいこと、考えてほしいことってどういうことですか?」
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