ホームパーティーに、プールに、ガーデニング。15㎡のテラスが家族の幸せな時間をつくり出す家。建築家のこだわりは…
「2階のLDKは垂木の現わしにしています。さらにその垂木がテラスのルーバーへと等質に連続。棟木と野地板の色を落とし、垂木の連続性をより強調しました。当初、模型でプランニングを提案したときに、Aさんご夫妻からはテラスはルーバーをなくして空に開いたほうが開放感があり、コスト面もいいのではないかとのご質問もありました。 しかし一日のなかで時間の経過とともに光と影が移ろい、境界があるからこそ生まれる広がりを生み出すには、このルーバーは欠かせないことをお伝えしました。シークエンスのある設計や、陰影が生み出す奥行きは、空間にメリハリと心地よさをもたらしますからね」と黒崎さん。
遮熱・遮光性に優れるルーバーだけでなく、LDKの大開口には遮熱・断熱性の高いLow-eガラスを採用。 真夏でもエアコン1つで過ごすことができるほどの快適性を実現しました。 庭を通して自然に触れることができる豊かさと、庭を介することでどの部屋にいても家族の気配を感じることができる安心感。 そして家族はもちろん、ゲストとともにくつろぐことができる大空間を有する家。限られた敷地でも、緻密なプランニングと素材使いによって邸宅たる佇まいと価値が生まれた好例です。